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(5/30)深センから佛山へ

中国2日目は今回のメインテーマの一つ、Reference35の受入れ検査。日本にシップする前に数十項目に亘りチェックし、要求仕様に合致しているかを確認する重要な作業です。一旦船に載せてしまったが最後、あとで困るのはお客さんな訳ですから、万一不具合があればこの段階で全て是正しておかなくてはなりません。
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会議室に持ちこまれた抜き取りサンプル。外観はもちろん測定データ,ネットワーク,機構部品,表示関係も全て確認します。この工場は欧米の名だたるハイエンドブランドの製品を一気に引き受けている信頼できる相手であることは重々理解しながらも私にとっては初めてモノづくりを託する相手。先方の社長から”どうしてそこまで訊くんですか?”と言われるほど突っ込んだ内容にまで踏み込みました。
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Referense35用にリファインした社名の銘版。エンクロージャー,サランネットとのマッチングもよく、イメージ通りで気に入りました。
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ソフトドームのツィーター,ポリプロピレンのウーハーも要求仕様通りに量産されていてひと安心。
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背面ターミナル部。太いスピーカーケーブルもガッチリ受け止める大型タイプ。容易にパッシブバイアンプに発展出来るようにバイワイヤリング仕様になっています。シリアルナンバーと測定データを一対一で紐付けて販売後のサポートにも万全を期しています。
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これがネットワーク。能率は決して高くないユニットですが、ネットワークをなるべくシンプルにして真空管アンプでもドライブし易く工夫しています。

製品検品が終わり、続いては工程確認。モノづくりがどのように行われたかを丹念に見て回ります。機密的に問題ない部分のみご紹介していきます。
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ユニット組付ライン。この工場月産10万個という製造規模を誇り、各国のOEMを受託しているだけあってラインもスタッフの動きも整然としています。
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これは某ブランドのウーハー製造工程。人によるバラツキを如何に抑えながらも最終的に人の感覚で厳しくチェックする両輪が重要と説明を受けました。
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目ざとい人はこのノンプレスコーンを見ればどこのブランドか分かるかもしれませんね。5㎝のフルレンジから53㎝のサブウーハーまであらゆるユニットが日々生産されています。
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これは組み上がったユニットの検査工程。予め決められた閾値に収まっているか全数チェックしています。
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画面にGOODが出れば合格。かなり長い間見ていたのですがBADは一度も出ませんでした。
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出荷を待つReference35。様々なプロセスを経て一年がかりで出来上がった文字通り私どもの小型リファレンスモデルです。6月下旬には発送が出来る見込み。

かなり張りつめた雰囲気のなかで行われた検品作業が終わり出荷承認を出して工場の関係者と昼食。連れていって頂いたのが上島珈琲って…(笑)。ブランドはなぜかUBCという。中国版高級カフェという雰囲気。
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昼食を終えチャーターした車で一行は深センから佛山へ。高速道路網が整備されて車での移動も10年前と比べて非常に便利になりました。
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佛山は歴史ある街。旧き良き中国の佇まいがそこかしこに残っている個人的にも好きな街のひとつです。高速道路から見える風景もどこか懐かしさがあります。
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これはSAのコンビニでゲットした謎のスナック。味はビミョー(笑)。
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車が広州市街に差し掛かるとこんな建物が。金色に燦然と輝く”銭形”の巨大なビル。ドライバーさんによれば中国大手の投資会社の建物だとか。分かりやすい(笑)。
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3時間強の移動のすえ、佛山の常宿へ到着したのは陽も落ちかける頃。
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ちょっと中国伝統工芸のお店を見学。木彫りの調度品は見事という他ない素晴らしさ。佛山は繊細な木工製品の産地でもあります。こういうモノを眺めていると合理的大量生産の一方でこういう伝統的な技術もしっかりと残してほしいものだと強く感じます。
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長い一日が終わって今日の夕食。中国は巨大な国家だけあって地域によって味付けにバリエーションがあります。今回は中国東北料理のお店をチョイス。4人でたらふく食べて飲んで約4000円という安さでした。

明日は午前中佛山の工場で打ち合わせをして午後、最後の目的地である珠海へ向かいます。珠海ではJB-320LMの製品検査が今まさに進んでいるところ。今回の出張もいよいよ佳境にさしかかってきました。気を抜かずに最後までやるべきことをやり遂げてこようと思っています。



by audiokaleidoscope | 2016-05-31 02:01 | オーディオ | Comments(0)

(4/16)初めての真空管アンプ選び~開放日編

南の地が揺れています。スピーカーが落下した、真空管が割れた、スクリーンが落下した…幾つかの被害報告が仲間から届くも今のところ皆無事のようで、それが何よりもの救い。どうか一日も早く大地が鎮まりますように。そして安らかな日々が一日も早く戻りますように。

そんななか、月一回の開放日。最初は奈良から車でいらっしゃったMさんと会社の先輩。真空管アンプは初めて。ハンダ付けの経験はあまりないが自分で作ってみたいと仰る…まさにこういう方をサポートして仲間を一人でも増やしていくのが私の務め。KT88ppをお使いの先輩のアドバイスのもと試聴が始まりました。試聴に使ったスピーカーは目下沸騰中のReference35

Reference35はVienna Acouctic用に供給されているユニットをベースにモディファイされたものでネットワークとエンクロージャーは完全オリジナル。見かけ上のインピーダンス,能率は決して高くないものの真空管アンプで鳴らすことを前提に組み上げた私どもの文字通りリファレンススピーカーの一つです。2月の試聴会でトラブルが発生したのが不幸中の幸いで問題点発見し対策することが出来、6月の出荷開始に向け目下工場はフル稼働中です。

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今さら... と言われるかもしれませんが、ご存じない方がいらっしゃるかもしれないので改めてご紹介。Reference35のようにバイワイヤリング対応のスピーカーを最も良い音で鳴らす為の方策が”パッシブバイアンプ”です。詳細はリンクのページを参照頂ければと思いますが、元々の音(スピーカーの原設計)を活かしながら高音質化(自分の環境に最適なバランス調整できる)点において理想的な方策な訳ですが、シングルワイヤーで聴く場合は写真のように接続します。これは”たすきがけワイヤリング”と言ったりしますが、よく見る低域側に給電してジャンパープレートを介してツィーターも鳴らす方法よりも音の鮮度感において有意な改善が見られますので、お試しいただくと良いでしょう。

話は戻ってMさんのアンプ探し。まずは製作の再現性(成功率の高さ)からTU-8200SVをお奨めしました。TU-8200SVはベースモデルTU-8200で標準装備されている6L6GCを人気球KT88に最初からアップグレードした別注モデルな訳ですが、シャープなエッジ,コントラストの高い鮮度感を楽しむことが出来るローコスト,ハイパフォーマンスなプリメインアンプです。もちろん真空管の差し替えも出来ますが、KT88から下位の球に差し替えることは少ないでしょうから、これ一台あればノンジャンルで音楽を楽しめ、スピーカーも選ばない自由さがベストセラーたる最大の要因です。一枚基板で製作も容易ですから”はじめの一歩”には最適です。

真空管アンプには三極管/多極管とシングル/プッシュプル,2つの大きな分水嶺があり、これをどう選ぶかで結果が大きく変わります…というお話をさせて頂いて、ではシングルの三極管を…ということになり、登場したのがSV-S1616Dです。これは作るのはTU-8200SVと較べるとはるかに手数が多いですが、真空管アンプづくりの原点と嘗て多くの自作派が必ず通った道であることをお伝えし、いい機会なので…ということで開腹して内蔵を見て頂きました。

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右がS1616D(300B仕様),左がもうじき正式発表予定のP1616D(KT88仕様) 。”出来るのかなあ?”と心配顔のMさんでしたが、昔は基板のキットなんてなかったし、みんな悪戦苦闘しながらやったもんです。昔と違って今は最悪上手く音が出なくてもちゃんと私たちが直せますので…ということをお話しました。あとは”気概”(気合い?)の問題かもしれませんね。昨年12月に出たばっかりのS1616Dですが、ブッチ切りで2015年度最多出荷となりました。如何にこの世界観を待っていた方が多かったかの証左だと思います。

S1616Dで最初聴いたのが300B仕様。立ち上がりの早くキレの良かったKT88から一転、風船が膨らんだような量感と響きが残る豊かな間接音成分が特徴的な300BのアジをMさんはすぐに理解できたようです。よく”叩く音”(ドラムスのアタックなどの表現)向きの多極管と”擦る音”(弦楽器のボウイングなど)向きの三極管なんて言ったりもしますが、内声部の密度感や陰影感(三極管)を重視するか、エッジやクリアな抜け(多極管)を重視するかは優劣や向き,不向きを超えて完全に好みの世界と言っていいでしょう。

300B仕様と2A3仕様をS1616Dで聴いてみて、Mさんは2A3のザックリした音触(音にケバが生えたようなリアリズム)が気になった様子。中域の厚み,リアリズムこそが三極管の妙味である訳ですがキット標準の2A3(Golden Dragon 2A3 premium)を使えば出力的にも十分でReference35も十分ドライブ出来ることが分かり、作り易さを取るか、音を取るかで今後検討されることになりそうです。

昨日第一報をお伝えしたSV-396EQ(予価:球つき完成品で税別16万円)については使用真空管5670がWE396A互換であることからのネーミングであることをお伝えしました。
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5670はMT電圧増幅管のなかで最も厚みのある、言い換えればリッチな音の球。もっと注目されてしかるべきでしょう。更に肝のMCトランスは橋本電気HM-3を標準装備ですのであとは音色のチューニングが決まれば正式発表出来る日も近いと考えています。

そんな訳でいつものメンバーに加えて新しい方も沢山お迎えしながらあっという間の一日だった4月の開放日。真空管アンプってどんな音がするのかな?という方からマニアックなチューンアップの方法まで、どんな内容にもお応えできるように準備していますので、まだ行ったことがない、という方のご来場をお待ちしています。勿論道場破り(自作機器や他社製品との聴き較べ)も大歓迎!次回も是非お待ちしています!!



by audiokaleidoscope | 2016-04-17 12:10 | オーディオ | Comments(0)

本ブログ掲載内容は私人の見解であり、(株)サンバレー(ザ・キット屋)の立場,戦略,意見を代表するものではありません。


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