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(8/21)夏休みレポートと久々のショールーム開放日!

今日から全員そろっての業務再開。考えてみると西や東にこれだけ動いたお休みは久しぶりだったと思います。色々と大変ではありましたが無事終わったなあ、と。残念だったのが自分のモノづくりが殆ど進まなかったことで、組みたいアンプのパーツが3台分も家で待っているので、何とか時間を見つけて早く仕掛かりたいものです。

キットを購入いただいた皆さんからはこのお休みの成果をメールや電話でたくさん頂戴しています。初めてのキット製作で苦労するかと思ったけど意外とスンナリ行ったという方もおられれば、原因不明のノイズに悩まされて散々探した挙句アース配線を一つ忘れてることに気づいたとか、バイアス調整の方法がイマイチわからん!とか何百キロも離れた仲間と一緒にアンプを覗いているようなイリュージョンを味わった日々でありました。

そんな中でMさんから届いた一枚の写真。SV-P1616D/多極管仕様をベースにモディファイされている実例です。
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ざっと着手部分を伺うと…

【シャーシ】

信号伝送系と電圧増幅系シャーシ部に銅箔追加(非磁性化対策)。電圧増幅段が乗っている部分は表と裏全て銅箔で包み込んでみました

【信号伝送】

高性能Audioケーブルで配線(6N系で伝送方向指定ケーブル)

【入力信号処理】

470kシャント抵抗はAudio用リケノーム品に変更。入力抵抗は2.2kに変更の上、金属抵抗(誤差1%品)に変更

【Power段の結合】

0.47μ品のAudio品に変更(耐圧650V)

【カソード抵抗のシャント用コンデンサ】

今回はメタルクラットの代わりに高域改善用フィルム系コンデンサを並列挿入

【電圧増幅段のデカップ処理】

マロリー社製電解コンデンサ50μFを追加

【GNDラインの引き回し】

6N銅+金メッキ+絶縁スリーブ品の単線で処理。SP端子からのリターン線は6N線材を使用

【ヒータ配線系】

電圧増幅段のヒータ配線は非磁性化処理を施し、電力増幅段のヒータ配線は要所に非磁性化処理してシャーシに固定

【シャーシGND】

シャーシGNDポイントの位置を変更してみました。GND点の塗装は剝して菊ワッシャーを介して1点GND処理しました。電源ケーブルのGND端子も、当該GND点に配線してあります。非磁性化処理した銅箔フィルムはシャーシ本体と電気的には多点で接続されております。

【電源トランスの固定】

トランスとシャーシの間に干渉材を挿入し、シャーシ側は銅箔を追加

【出力トランスの固定】

トランスとシャーシの間に銅箔を追加。銅コアーリング材を追加。防振材を内部に追加


…という内容で車でいえばフルチューンに近い改変がなされているようです。フルチューンとはいっても車でエンジンだけチューンナップしても足回りがついてこなければ何の意味もないように、アンプもすべては極めて微妙なバランスの上に成立した適切なヴォイシングあってのもの。Mさんのように基本を押さえながら経験に裏付けられた様々な施策はなかなか出来ることではありません。キットというのは一つの素材であって皆さんそれぞれの「オレ流」を存分に発揮されるのも趣味ならでは。パーツを替えないまでも何年か前の自分の配線を見て、「よし!もう一度やり直してもっと美しく仕上げるぞ!」というのも立派なグレードアップであろうと思います。自分で責任が負えるというのが大前提ですからね。こういうガッツある仲間もいるんだ!という一つの事例としてご紹介させていただきました。たいへん光栄なことです。

ところで久しぶりのショールーム開放日を9/2(土)10時~17時に行うことになりました。たくさんの方から「次はいつ?」とお問い合わせをいただきながら殆ど土日なく動いていた数か月間でした。少し涼しくなって時期的にも良いタイミングですので一日多くの皆さんと交流させて頂きたいと思います。

いつものように道場破り大歓迎!キットの鳴き較べや自作機器の持ち込みも大いに楽しみです。ネタは皆さん次第!楽しくやりましょう!お待ちしています!!



by audiokaleidoscope | 2017-08-21 14:09 | オーディオ | Comments(0)

(8/18)Y邸のJBLとラジオ組立教室(特別編)

収録明けで向かったの都内のY邸。はじめて伺ったのが約1年半前でしたが今回スピーカーをリニュアルされたと聞き、早速お邪魔させていただきました。
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JBL4320のエンクロージャーにウーハーD130,ツィーター075という構成でネットワークも別誂えのオリジナルシステム。ウーハーはスルー(フルレンジドライブ)でツィーターをハイパスフィルタで重ねるというJBLが最もJBL的であった頃の音を彷彿させるサウンド。プリアンプはSV-722(C22)。パワーアンプは2種類で…
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SV-91BとSV-275(SV-8800SEの前身)。Yさんの構想としてはパッシブバイアンプ(Lo:275,Hi:91B)か175DLHをミッドに加えた3ウェイマルチ化も…ということでしたがまずは現状の音を聴かせて頂くことにしました。まずは275。ローがD130であることを忘れさせるような量感。思わず075を2dBくらい上げたくなる音で、確かに275ベースであればミッドにホーンをもってきて更なる厚みと密度感が欲しくなるのも分かる音です。

次に聴いたのが91B。これ凄かった!D130がビシッと締まり、最低域の沈み込みも見事で更に言えば075とD130のシームレスな繋がりが見事で、まさに往年のジャズ喫茶の音。91Bを聴きながらYさんにこの音が出るならバイアンプも3ウェイも不要です。まさにこの音こそがジャズそのものです!と申し上げたらYさんも”91Bでしっかり聴き込んだことがなかったけど確かに上も下もしっかり出て締まった良い音ですね!”と喜んでおられました。
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特にシビれたマイルス。フォノEQは敢えてSV-722内蔵でなくSV-6(販売終了)。ガラード401+SME 3009+オーディオテクニカAT-MONO3/LPとのマッチングも秀逸で直ちにジャズ喫茶が開店できそうな、そんな素晴らしく男気あふれるカッコイイ音でした。

そのあと神奈川へ移動。先日のラジオ組立教室の特別編的な感じでAさん宅へお邪魔してきました。夏休みの自由研究の題材にしたいということで単なるモノづくりだけでなくラジオの仕組みについてお勉強してからハンダづけの練習。
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そして本番という流れです。熱の掛け過ぎでランドが剥離してしまうピンチもあって、もっとよく見ててあげればよかったな、と思いつつ二人ともFM横浜の良い音を自分の作ったラジオで聴けて良かったです。
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完成!よく頑張りました!…そろそろ夏休みもお終いです。私どもも秋に向けて今から色々と準備していく時期。ニューモデル(プリ)の試作も遅れなく進めて10月の真空管オーディオフェアにはしっかり間に合わせないといけません。



by audiokaleidoscope | 2017-08-19 11:21 | オーディオ | Comments(0)

(8/17)エレキット新製品”TU-8600”とカートリッジ大会

今回のMUSIC BIRD収録。一本目(10/10オンエア)ではエレキットから9月末発売の新製品TU-8600(300Bシングル)を取り上げ、その音質と魅力を紹介しています。まずは旧モデルTU-8730とTU-8600の比較試聴。そしてTU-8600とサンバレーSV-S1616D,SV-501SEとの比較試聴という流れ。
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まずTU-8730(写真中央)とTU-8600(左上)との比較では回路的特徴がそのまま音質に反映する形になりました。以前から申し上げている通り”ゲインは音力”…電圧増幅段の利得をしっかりとって出力段をフルスイングすることこそが真空管アンプの魅力を最も表出させる眼目である訳ですが、TU-8600はまさにそのフィロソフィーに副った設計で初段12AX7でゲインを稼ぎ,ドライブ段12AU7(パラ)で強力に300Bをスイングするという、エレキットアンプでは嘗てない”攻めた”設計になっています。

その結果、従来の極めてニュートラルなエレキットサウンドから脱皮。非常にパワフルで音がグッと前に出る音調のアンプになっていることが最大の特徴であり、魅力でしょう。
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TU-8600は真空管レス。これも従来と異なる流れです。そこで最も標準的な300BであるPSVANE 300Bと私どものPrime 300B ver.4, Prime 300B ver.5で聴き較べしてみました。中庸のPSVANEに対し滑らかさと響きを加えるver.4そして明るさと張りを加えたver.5の比較は聴きモノです。

後半はTU-8600とSV-S1616D,SV-501SEの比較試聴。
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ここでは設計というよりもヴォイシングの差が出たような気がします。300Bの最大の魅力といえば豊かな響きと間接音成分。滑らかで聴き疲れのない音色が300B人気の源である訳ですが、サンバレー勢に対してTU-8600は力感を表に出すタイプの音でリファレンスソースに使用したビオラのソロでは音が一本の太い線として感じられるのに対してサンバレーアンプはその線が僅かに細身になり、その中に濃淡を感じる違いが現れました。恐らくこの感じはTU-8600のカップリングコンデンサーの交換でかなり変化することでしょう。そういう意味では出力管の選択、パーツのグレードアップで更に化ける可能性を秘めたアンプであることが想像できる大器であると申し上げて良いでしょう。

価格は108,000円(税別)ということで私どもでの販売形態は未定ですが、基本的にメーカー仕様そのままと球つきのSVバージョンの2種類を展開することになるのではないかと思います。10/8~9の真空管オーディオフェアでもTU-8600の音を聴いて頂く予定で、是非ご期待頂きたいと思います。この限定生産品によってエレキットアンプの音の評価が大きく変わっていくことは間違いない…そう感じた一本目の収録でした。

二本目(10/27オンエア)はディスクユニオン JAZZ Tokyo店長 生島昇さんをお迎えしてのスペシャル企画。いつもの真空管やアンプの音の違いから少し離れてカートリッジと音源の深い関係をジャズとアナログ再生のオーソリティである生島さんのナビゲートでお送りする2時間になりました。
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ヴィンテージから現行品まで数々のカートリッジとそのカートリッジにベストマッチの音源を生島さんがセレクト。それを聴かせて頂いて私とレギュラーゲストのTさんが嘆息を漏らす…図らずもそういう流れになりました。自宅でマッキンMC-275でパラゴンを鳴らす生島さんに敬意を表してこの回のリファレンスアンプはSV-P1616D/KT150仕様。
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SHURE V15 type3/4, GEバリレラ, Goldring 1042, オーディオテクニカ530EN/540ML等のMM/VM勢に加えてデノンDL⁻110(MC)も加え、さながらレコードコンサートのような2時間になりました。私が最も心震えたのがGEバリレラ(MONO)。
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ここでかけたレッドガーランドBirk's Worksの何という熱気,厚み,そしてMONO盤ならではの前後感…アナログでしか味わえない桃源郷に完全にKOされた感じです。更に印象的だったのがテディキングのMONO盤をSV-P1616DとSV-501SEで鳴らし分けた時の差。日ごろ多極管PP一辺倒の生島さんも”300Bで聴く女性ヴォーカルは絶品”と歓喜の声を挙げておられました。

オーディオマニアはMCの方が高級で音も良い…と思っておられる方も多い筈。実際私も常用カートリッジの殆どがMCです。しかし今回の収録を通じてMMならでは良さ、全体のまとめ上げ方の上手さ、そしてステージ全体に光を当てるのでなくソリストだったりヴォーカリストにポッとスポットを当てるような表現力の高さに舌を巻き、自らの考えを改める結果にもなった2時間でした。

この感じをもっと多くの方に伝えたい…そう思いましたので真空管オーディオフェア二日目(10/9)午後、生島さんのレコードコンサートをフェア会場でやりたい!とオファしたところご快諾を頂きました。是非続きは会場で皆で楽しみましょう!



by audiokaleidoscope | 2017-08-18 08:59 | オーディオ | Comments(0)

(8/14)10月からの新番組(仮)

二日間の骨休めが終わり明日から活動再開。この時間を使って色々と内職をやっています。まだ解禁前なので詳細はお知らせできませんが、10月から始まる予定の三つ目の新番組の音源編集をコツコツと進めているところ。「真空管・オーディオ大放談」では真空管アンプを中心としたオーディオ機器にフォーカス、「FMジャズ喫茶」ではジャズの深さをリスナーの皆さんとシェアすることを目的としてきましたが、この新番組では私たちがなかなか耳にする機会がない、でも素晴らしい可能性を秘めたインディーズバンド(アーティスト)をピックアップしていきます。

私たちの周りでは無限ともいえる⾳楽が⽇々⽣まれています。 しかしその多くは⼀度も聴くこともなく通り過ぎていってしまいます。 特に⼤⼿レーベルに頼らないインディーズミュージシャンたちの活動は多くの⾳楽ファンでさえ知らずにいるのが現実。
しかし私たちが知らないところで⽇々ライブハウスでは数多くのミュージシャンが⾃らのメッセージを発信し、たくさんのファンがそのバイブレーションを共有しています。この番組では地元はもちろん全国的に活動している様々なインディーズミュージシャンのなかから次世代のヒーローとなるべき注目アーティストをスタジオに来ていただいて有り体のインタビューと音源を掛けるというスタイルでなく、私自身がライブ会場に足を運び、魅力と可能性を感じたアーティストをピックアップ。ライブ後にインタビューを録ってライブのテンションそのままにアーティストのメッセージを届けようという狙いなのです。

初回は8/11(金)名古屋で行われたライブイベントにお邪魔してきました。いわゆる対バン形式のライブで多くのアーティストが明日のスターダムを目指しライブを展開した訳ですが、そのなかで今回ピックアップしたバンドは三つ。
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DUB 4 REASON

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愛笑む

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ROOKiEZ is PUNK'D

という布陣。いずれも魅力と個性を秘めた素晴らしいバンドです。インディーズバンドならではのストレートなメッセージと音楽性を大いに楽しんで頂ける筈。音質にも勿論こだわってフルアナログプロセッシングでマイクプリもD/A,A/Dに至るまでフルチューブでファイナライズ。
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この番組はスタジオ収録を行わず自前で完パケを作って局に送るスタイルですので準備はとても大変ですが頑張ってやりたいと思っています。是非正式告知をお待ちいただきたいと思います。



by audiokaleidoscope | 2017-08-14 23:35 | オーディオ | Comments(0)

(8/5)子供はみんな天才だ!

夏の恒例行事のひとつ。トヨタ産業技術記念館での”週末ワークショップ”。ラジオキットの組立を通じてモノづくりの感動と科学する心を養って欲しい、という想いと共に今回も参加させていただきました。
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今回も午前午後あわせて32組の親子が参加された訳ですが、記念館自体の来場者が増えていることもあって、今回も申し込みは大変な高倍率の抽選だったようです。それもあって今までで一番ハンダ未経験の方が多かった訳ですが、みんな真剣に取り組んでくれて無事全員がラジオを完成することが出来ました。
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まずはハンダづけの見本を見てもらってから練習基板でリハーサルして早速本番。
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最初は見よう見真似だった子供たちも段々とコツをつかんで脇目もふらず集中して組立に取り組んでいます。
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分からないとき、迷った時は”センセ~!”と声が掛かってサポートに回りながら一緒に作っていく感じ。いつも思うのは子供はみんな天才だ!ということ。海綿が水を吸い込むようにどんどん上手になっていきます。不安げで最初は落ち着かなかった眼差しに段々と自信が漲ってくる様子には毎回心打たれます。
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実にいい顔してますね!こういうことをきっかけにして”やればできる!”という自信を深めてもらえたら一番嬉しいです。

このワークショップは小学生対象な訳ですが、中高生向けの企画も今後検討されていかれるそうで、チャンスがあれば更に高度なキット製作のワークショップもやれたらいいなあ、と思っています。真空管ヘッドフォンアンプなんてどうかな…と思いながら、こういう形で自分の仕事が世の中への恩返しが出来るということに心から感謝した次第です。次回も頑張ります!

※写真は参加者同意のもとワークショップ事務局が撮影したものを転載させていただきました。





by audiokaleidoscope | 2017-08-06 20:39 | オーディオ | Comments(0)

本ブログ掲載内容は私人の見解であり、(株)サンバレー(ザ・キット屋)の立場,戦略,意見を代表するものではありません。


by Ohashi
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