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(6/29)ミッション

皆さん、こんばんは、日付変更線を越えてから会社に戻って仕事再開。今日はN響の演奏会が近くであったのです。

・ボロディン:歌劇「イーゴリ公」から「ダッタンの娘たちの踊り」,「ダッタン人の踊り」
・リスト:ピアノ協奏曲 第一番
・チャイコスフキー:交響曲 第六番「悲愴」

というプログラム。思い起こせばこの仕事に携わるようになって初めてN響演奏会に伺ったのが2002年。それまでクラシックの演奏会には縁の無かった私に音楽を生で聴く歓びを教えてくれたのがN響でした。勿論それまでも他ジャンルのライブには幾度となく行っていましたが、本物の弦の響きがこんなに美しいのか…と心底感動したのを昨日の事のように覚えています。

当時の日記から引用してみますと…

一曲めの最初のフレーズが出た瞬間から、私はその音色の美しさ,柔らかさに陶然となりました。本当は一本一本の楽器からそれぞれ音が発せられているのですが、全くそのような感じには聴こえません。それぞれの楽器から紡ぎ出される音の「糸」みたいなものが空間でふっと溶け合い、客席を暖かく包み込むような浮遊感とでもいうのでしょうか。真綿でくるまれたような暖かさと寛ぎのある、えも言われぬこの世のものとは思えない美しい音の魔術です。

また、凄く印象的だったのが加藤知子さんのヴァイオリンです。何といったら良いのでしょうか、まるで音が撓る(しなる)ような感じとでも表現したらよいのかと思うのですが、まさに変幻自在の音色と情感の表現が会場全体を圧倒しています。あんな小さなヴァイオリンからむせび泣くような、時として叫ぶような心を揺さぶる音が出るなんて俄かには信じられません。音楽の持つ凄い力みたいなものを目の当たりにして、私は改めて音楽の虜になってしまったようです。

私自身もオーディオ(再生音楽)に携わる人間のひとりとして、平素は2つのスピーカーを前にし、録音されたメディアと通じて音楽を体験することが殆どですが、どうしても「機器」と「録音」という二つの「与えられた要素」に少なからず違和感を感じながら音楽と接しています。その「違和感」を少しでも減らし、「音」でなく「音楽」を楽しむため、私は真空管アンプという手段を選択し、それを一人でも多くの方に伝えようとしている訳ですが、この素晴らしい音楽体験を通じ、現代流行の余りにクールな音は明らかに「現場の感動」とはベクトルの違う音だと確認致した次第です。

これからも機会を見つけなるべく生音の素晴らしさを体験し、それをオーディオにフィードバックさせていこう、と思いました(後略)。

※「キット屋店主のひとりごと(2002年9月25日)」より引用

今でもあの夜のことは忘れません。それ以来ずっとクラシックが好きでいられるのもオーディオという仕事を通じて沢山の素晴らしい仲間と出会うことが出来たから。今日も素晴らしいひと時を堪能しました。

終演後にはYさん(Vn)と一緒に食事。
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※Yさんの許可を得て掲載させて頂いています。

今日は幸い客席に若い方が多く、とても良い感じだったのですが、私がそうであったように、如何に生演奏の素晴らしさを聴いたことのない方に体験していただくのか…オーディオ業界が今まさに直面している同じテーマについて食事しながら色々と意見交換しました。まだまだやるべきこと、出来る事が幾らでもある…というのが今日の結論だったような気がします。

別件ですが、今日は某新聞の取材を受けました。どんな記事になっていつ掲載されるのか、分かり次第また改めてご報告しますが、真空管アンプのキット販売という特異なビジネスモデルについて改めて自分なりに考える機会を与えて頂いたような気がしています。

「喰わず嫌い」という言葉があります。クラシックに親しんだことのない方でも、大ホールで聴く弦の響きを心地良くないと思う人はいない筈。同様に真空管アンプの豊かな倍音は多くの人の共感を呼ぶ筈です。私のミッションは如何にこの魅力を一人でも多くの方に伝えるか…にあることを改めて認識しました。

繰り返しになりますが、音楽を作る人が居て、それを演奏する人が居て、それを録音する人が居て、それを再生する装置を作る私たちが居て、それを聴いて下さる皆さんが居る・・・その連綿と繋がる人の”輪”をもっともっと拡げていかなくてはならない…そう思った一日でした。



by audiokaleidoscope | 2015-06-30 01:22 | オーディオ | Comments(6)

(6/27)音楽を信じること

皆さん、こんばんは。

今日は静岡のYさん,Mさんが第二に遊びにいらっしゃいました。お二方とはずいぶん長くお付き合いさせて頂いておりますが、第二にお招きするのは初めてのことです。ネタはMさんの501SEの定期健康診断が終わったので、それをお返しがてらオートグラフで聴いてみよう、というもの。

最初は先日の試聴会のデモ曲を中心に聴いていただきましたが、501SEが自然でしなやかに歌うのを聴かれてSV-91Bをメインで使って下さっているYさんが「501SEってこんな風に鳴るんだ…」と驚いておられました。
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皆さんはこの記事を覚えていらっしゃるでしょうか。ここでは知らず知らずのうちに決められているオーディオの”定石”のようなものについて書いていますが、文中で「軽々とした浮遊感、トランジェント(音の立ち上がり)の自然さ、表現の屈託のなさ」と501SEについて描写しています。まさにこれが501SE的な、501SEでなければ出すことの出来ない”アジ”な訳です。

そういえば今日SV-501SE完成品(Prime300Bver.5仕様)を注文下さったKさんがこんなメッセージを添えて下さいました。先日の試聴会に参加下さって501SEの導入を決められたとのこと。

キット屋さんの”メートル原器”の購入を決意いたしました。
NOS球ファンの私は、WE300Bの現実的価格での入手が不可能となった現在、数多の300Bアンプに興味がなくなりかけていたのですが、ver5搭載の501SEを聴くに及んで、今そこで鳴っている音を、音楽を信じようという気分になりました


※Kさんの許可を頂いて転載させて頂いています。

”音楽を信じようという気分になりました”という言葉は私に最も大きな力を与えてくれます…この仕事をしていて一番嬉しいのは、何よりこういうこと。モノを作って売る仕事というよりも、オーディオがあってそれを触媒として人と音楽,人と人が繋がるお手伝いをする仕事をしている感動があるからです。

今日いらっしゃったお二人とも年に一度か二度しかお会いできないですが、それでも大切な心の友と感じるのはオーディオと音楽という共通の趣味あればこそです。

今日私にとって最大の収穫はMさんがお持ちになったLP。今から30年ほど前、80年代の中盤にリリースされた「スーパーアナログディスク」(キングレコード)から何枚か聴かせて頂いたのですが、その音のぶ厚さ、ダイナミックレンジの広さ、広大なスケール感に心底痺れました。
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リムスキー=コルサコフ 交響組曲「シェエラザード」ロリン・マゼール指揮 クリーヴランド管弦楽団
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ベートーヴェン ピアノ協奏曲第4番 ホルスト・シュタイン指揮 フリードリッヒ・グルダ(ピアノ)ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

この2枚に共通する”音づくり”に非常にシンパシーを感じたのでシゲシゲとライナー等を調べると…
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これがカッティングまでの機器構成ですが再生系で真空管ヘッドアンプを使っているだけでなく、真空管パワーアンプを挿入しているではありませんか!!これぞまさに先日私が「ようこそ!オーディオルーム」の収録(キース・ジャレット特集)で行った悪巧みの発想そのもの。やはりいつの時代も同じことを考える人っているんだなあ…ととても嬉しくなりました。

取り急ぎ仲間の中古レコード店に訊いてみると何枚か在庫があったので、自分で購入して更に聴きこんでみようと思っています。実に楽しみです。

気が付いたら2時間の予定が4時間半。友との時間はあっという間に過ぎてしまいます。とても楽しいひと時でした!




by audiokaleidoscope | 2015-06-28 04:41 | オーディオ | Comments(2)

(6/25)幻の”CETRON845”バージョン

皆さん、こんばんは。試聴会が終わって溜まっていた発送やメールの対応もひと段落。ショールームの試聴対応も再開して、賑やかな日常が戻ってきました。

そういえば試聴会明け直ぐに送って欲しいと”管球王国”から依頼を頂いていたSV-91B+SV-284Dの試聴取材が昨日終わったようです。通常、結果がどうだったか事前に私どもに開示されることはありませんが、昨日偶々別件で話していたら試聴時のスピーカーがB&Wの800 Diamondだったことが分かりました。SV-91Bはドライブ力がありますからB&W805系を素晴らしい音で鳴らしておられる方を何人も知っていますが、さすがに単独で800系は荷が重いかもしれません。でもSV-284Dをモノ(バランスドシングル)でSV-91Bに足せば60Wのアンプになる訳ですので、出力云々よりも駆動力という点でいえばバッチリ制動出来る筈…詳細は発刊(7/28)を待ちたいと思いますが、聞いたところでは非常に結果も良かったようで、今日はとてもハッピーな一日になりました。

SV-284Dについては、その後価格的にもほぼ固まってきて、当初ベンチマークしていた範囲内に入りそうだという見込みも立ってきました。845は既にお持ちの方も多いと思いますので、基本”球なし”として設定。”球つき”バージョンは純正球をGolden Dragon 845 Premium Metalとして設定しようと考えています。なお限定モデルとなりますが、「CETRON(セトロン)845バージョン」もご用意できる見込みなんです!
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made in USA最後の845がCETRONであったことは皆さんもご存じだと思いますが、RCA845と並び評される名球で音質的には円やかさ,繊細感を有しており、現行845よりも低重心な音で弦の美しさが際立つ素晴らしい球です。非常に高価ではありますが、SV-284D完成品限定でご用意する予定です。

かつてWE300Bが製造されていた頃、SV-91Bに”Cタイプ”(オールWEバージョン)が存在したのを覚えていらっしゃるでしょうか。もう10年以上も前ですが。つまりSV-284Dには球なし,Golden Dragonバージョン,CETRONバージョンの3つのタイプが出来るという訳ですね。

市場でNOS球(特に出力管,整流管)がほぼ枯渇状態となって数年が経ようとしていますが、このCETRONだけはいつか必ず陽の目を見せてやろう…その為には相応しい845アンプを作らなくては!とずっと思っておりました。是非ご期待頂ければと思います。
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by audiokaleidoscope | 2015-06-26 04:25 | オーディオ | Comments(0)

(6/22)試聴会報告~My Way

皆さん、こんにちは。2日間の試聴会が終わり、昨日深夜に帰社しました。とても楽しい2日間で、いまは快い疲労感と共にちょっとホッとしているところです。

今回は自分のなかで「多様性と個の魅力」をテーマとして試聴会に臨みました。ここ何回かは曲間でのアンプの切り替えをとりやめ、それぞれのアンプに傾注した開発者としての思いと聴きの本質的な個性をお話させて頂いたうえで、そのアンプの魅力を引き出せる一曲を選んでしっかり聴いていただくことに腐心してきましたが、今回は更にそれを推し進めて一台一曲フルコーラスを原則としてデモを行わせて頂きました。クラシックもあればジャズもフュージョンも演歌もロックもシームレスに…音でなく音楽を楽しんで頂こうという想いが回を重ねるごとに強くなってきているからでもあります。
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今回も本当に熱心な方ばかり…機種ごとにメモを取られる方。気に入った曲をマークする方。ヴォイシングチャートを見ながら自分のイメージと対比する方…毎回の事ですが、皆さん本当にオーディオと音楽が好きなんだなあと思いながら気が付くとあっという間に時間が過ぎている、そんな2日間だったように思います。
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会社に戻ってメールを確認しつつ感想のお電話も沢山頂いています。ここ数年で一番多いのではないかな…個々にご紹介することは差し控えますが、評価頂けた点、次回への提言なども含め本当に有難く承っています。また過分な手土産やお花なども頂戴し本当に有難うございました。ここに改めて心より御礼申し上げます。
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今回の試聴会の目玉と言えばSV-284Dであった訳ですが、皆さんのご感想を伺っていると「今まで何度も試聴会に来ているが、改めて今回それぞれのアンプの位置付けがよく分かった」と仰って下さる方が多く、リニュアルしたかわら版を活用して丁寧に説明させていただけたのも良かったのかな…と思っています。大切なのは数字(スペック)ではない、”鳴りの個性”である訳ですから。
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実は今回一番心配していたのが2日目の5時間連続デモでした。私自身若い頃からオーディオショーには足繁く通ったものですが、長くて1時間半、大体は1時間弱というのがデモの定番です。それを今まで私どもは2時間~2時間半かけてやってきた訳ですが、果たして5時間も聴いて下さる方の集中力はもつのか、お昼の時間も休憩も入れずにデモを続けてどれだけの方が聴いて下さるのか。或いは途中で収拾がつかなくなるのでは?…今まで全く経験がないだけに不安がなかったといえば嘘になります。

しかしながらいざ始まってみると殆どの方が席も立たず、ずっと真剣にデモを聴いて下さっています。始まって暫くして”これならいける!”という気持ちに変わってデモを進めていくと、気がつくと5時間超が過ぎていた…というのが本音。これは恐らくデモを聴いて下さった多くの皆さんも同じではなかったかと思います。今までで一番私自身も楽しめた試聴会だったように思います。

最近のオーディオ業界はヘッドフォン,ポタアン(ポータブルアンプ),定額制ストリーミングサービス…どんどん手軽で便利になってきています。それ自体は決して悪いことではないと思いつつも一抹の寂しさと不安を禁じ得ないことは先日も書いた通りです。

音楽を作る人が居て、それを演奏する人が居て、それを録音する人が居て、それを再生する装置を作る私たちが居て、それを聴いて下さる皆さんが居る・・・その連綿と繋がる人の”輪”がどんどん希薄になっていくのではないか…そんな気持ちから、私どものの試聴会ではなるべく”生の音”を聴いていただく時間を設けています。今回のゲストは四家卯大さん(Vc)。ミスチル,矢沢さんなど有名アーティストのサポート活動の他、積極的なソロワークに八面六臂の活躍をされている大切な友人であり、真空管アンプ仲間です。
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オーディオファンの方は音楽家に対するリスペクトの気持ちが強く、毎回和気藹々とした雰囲気のなかで演奏が進むのですが、その一方で”ナマで弦楽器の音をこんなに間近で聴くのは初めてなんです”という方もかなり多かったりして、私どもにとっても重要なひと時です。
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四家さんのチェロを聴いて中には涙をこぼされていた方もいて私も深く感動しました。来て頂けて本当に良かった!

デモの最後に申し上げました。どんなにライフスタイルが変わっても音楽との付き合い方が変化しても私は真空管アンプを作っていきたい。これしか私には出来ないし、私の仕事は音楽を通じて人と繋がることだと思うから…と申し上げてLM91A+SV-284Dでかけた綾戸智恵さんの”My Way”。私にも深く染み込んでくるようでした。

こういう機会を与えてくれて全ての方に心よりの感謝を捧げ、新たな出会いに夢を託します。どうも有難うございました!




by audiokaleidoscope | 2015-06-22 18:12 | オーディオ | Comments(0)

(6/19_2)スペシャルゲストが決まりました!

皆さん、こんにちは。会場では設営が進んで、ほぼほぼ格好がついてきたところです。

ただ音のチューニングはこれから。ざっと会場の写真を見ていきたいと思います。
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SV-284Dはバランスドシングル(MONO)で動かします。
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スピーカーはいつもの三役揃い踏みですね。続いては物販コーナーを覗いてみます。
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SV-2300SE(左)とSV-91B(右)
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JB300B(左)とJB2A3(中)とTU-870(右)
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Dared Audioの300Bシングルモノアンプ(右)
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左から樽シグネチャー, 10” Coaxial in WE Cabinet, 米松ミニ(横1/2バージョン試作), 米松バックロード(試作), MM-141S
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赤PARCです。3ペアあり!
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NOSチューブコーナー。左からUS ARMY SIGNAL CORPS名義のVT-4C/211, Mullard EL34, WE274Aあたりが見えます。

そうそう!スペシャルゲストが決まりました。2日目(21日)のデモの真ん中辺りで”四家卯大”さんのミニコンサート(チェロ)が決まりました!四家さんのCD即売もあると思いますので、是非お楽しみに!

では、音の方のチューニングを続けていきます。損保会館でお会いしましょう!




by audiokaleidoscope | 2015-06-20 07:23 | オーディオ | Comments(0)

(6/19)選曲リスト,ブロックダイヤグラム完成しました!

皆さん、おはようございます。

なんだかんだ20時間ぐらい掛かりましたが選曲作業とデータ作成ならびに印刷が終わりました。会場で皆さんにお渡しするのはこんな感じです。
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htmlバージョンはこちら


紙面でお渡しするのは限界がありますので、25曲しか掲載出来ませんでしたが、実際選んだ曲はこの5倍くらいあります。2日目の5時間耐久デモに備えて頑張りました。とても楽しい作業でした。

今回SV-284Dが加わって接続が分かりにくい方もいらっしゃると思いましたので、初めてブロックダイヤグラムもつくってみました。SV-353を中継はしているものの、パワーアンプとスピーカーの間に挿入されていることを視覚的にご理解いただけると嬉しいです。

印刷も終わったので、一旦帰宅してシャワーを浴びて荷物を纏めてから搬入のため東京へ向かいます。明日,明後日 会場でお会いできるのを楽しみにしております!




by audiokaleidoscope | 2015-06-19 04:59 | オーディオ | Comments(0)

(6/17)怒涛の試聴会物販リスト!

皆さん、こんばんは。
今日は試聴会恒例の物販の内容を事前”ご開帳”しちゃいます。
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※pdfバージョンはこちら

上半分はデモ機,試作品,販売完了の一点モノ中心です。よ~く見ると”あの”垂涎の逸品もあったりします。中には雑誌取材用に組んだものの試聴転用品や正真正銘の”幻”アイテムもあったりしますので、是非試聴会会場でご覧ください。

後半は物流センターの隅々まで探検して見つけ出したヴィンテージ(NOS)真空管です。ホームページで販売するには数量が半端だったり、”いつか陽の目を見るだろう…”と大事にしまっておいてそのままになってしまったりの貴重球ばかり。中には市価(相場)の半額以下のものも結構あったりしますので、これも是非会場で現品をご覧いただいてご納得のうえ、お求め頂ければ幸いです。

数量的には1個(本)限りのものもあれば、ある程度まとまった数があるものもありますが、いずれにしても再入荷は100%ないものが中心ですので、売り切れ御免とさせていただきます。また事前のご質問や,ご予約はご勘弁ください。なお、同業者さん、特定の品物の買い占め行為は販売をご遠慮させて頂く場合がありますので、予めご了承頂ければ幸いです。

折角の試聴会です…物販も大いに楽しみましょう!明日はお待ちかねの選曲リスト発表です!




by audiokaleidoscope | 2015-06-17 22:27 | オーディオ | Comments(0)

(6/16)SV-284Dスペック出ました!

皆さん、こんばんは。少々間が空いてしまいましたが、何をやっていたかと言いますとSV-284Dの特性把握をしていたのです。
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あくまで試作レベルでの評価ですが、当初想定していた特性よりも遥かに上回る結果が得られて非常にハッピーです。詳細は正式発表時に改めますが、現時点の暫定データとしてお知らせしますね。

販売形態:キット,完成品(キット製作難易度★★★★☆)
生産区分: 定番
生産地: 日本
配線方式:プリント基板(電源部,フィラメント,高圧部),手配線(信号系)
トランス:特注品(橋本電気製)
整流方式:ダイオード
真空管付属:オプション
バイアス方式:セルフバイアス

形式:845ブースターアンプ※1台でステレオ,2台でバランスドシングル(モノ)切替可
入力:スピーカー1系統(バランス変換ケーブル付属)
使用真空管:845(2本)/台
出力(8Ω/10%):30W+30W以上(ステレオ),55W以上(モノ)
残留ノイズ(8Ω):0.7mV
周波数特性(-3dB):13Hz~79kHz(1W/8Ω)※以上 ゲイン:Normal,NFB:ON時

適合負荷:4/8/16Ω
入力ヴォリューム:なし
ボンネット:標準装備
サイズ250W,480D,265H(mm)
重量:30kg/台
音楽ジャンル:オールラウンド
推奨SP能率:83dB以上


…ざっとこんなところです。少し補足しますとSV-284Dの最終特性は前置アンプによって大きく変化することを理解いただく必要があります。ちょっとこのグラフをご覧ください。
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クリックして拡大します。

これはJB-320LM(2A3)仕様をSV-284D(モノ)に繋いだ時の特性ですが、黄線がJB-320LM単体,赤線がSV-284Dを繋いだ時の合成特性です。合成出力が上記の60Wに満たないのはJB-320LMの単体出力の影響を受けているからです(まあ、これでも充分すぎるブースト効果な訳ですが)。

更に言えば皆さんが仮に2台アンプを持っていて、両方とも8W/chだとしてもSV-284Dを繋いだ時の合成出力が同じになると限りません。前置アンプの歪率などあらゆる要素を受け継いでブーストするのがSV-284Dだからです。

今週末の試聴会では色んなアンプに繋いで音を聴いていただこうと思っていますがそれぞれの味わいが、かなり変化しますので、是非お楽しみにして頂ければ幸いです。

今日もまだまだこれから作業が続きます…。頑張らねば!




by audiokaleidoscope | 2015-06-16 20:25 | オーディオ | Comments(0)

(6/13)新かわら版に託すもの

皆さん、こんばんは。

ちょっと体調を崩しまして…鬼の攪乱といいますか、昨日新しいかわら版の原稿の打合せが終わってから別の打合せに向かう頃から何となく変調を感じていたのですが、夜が更けた頃から急に熱が上がって今日の午後まで完全にグロッキー状態でした。今はPCに向かいながらCSでル・マンを観られるところまで回復してホッとしています。

現行の全アンプ,全スピーカーをカテゴリー分けして再構成してコメントとデータの更新を行うのは思った以上に大変でした。でもVintage Series, Compatible Series, Historic Series, Craft Series, Digital Series, Speaker Seriesに区分して従来以上に系列感を明確にすること、機種ごとにヴォンシングチャートを載せて音質上の個性を可視化すること、そして何より製品に託したイメージを文字に託す作業は楽しいものでした。
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これはまだゲラ(校正中)ですが、来週の試聴会にはギリギリ間に合う予定で進んでいます。発送については試聴会明けの水曜辺りからスタート出来ると思いますので、もう暫くお待ち頂ければと思います。

久しぶりの表紙カラーのかわら版が間もなく完成です。どうぞお楽しみに!




by audiokaleidoscope | 2015-06-14 02:50 | オーディオ | Comments(0)

(6/11)”買う意味”とは?…Apple Musicが問いかけるもの

皆さん、こんばんは。

一昨日辺りから私の周りやSNSなどではApple Musicの話題で持ちきりです。これはエラいことになるぞ…と。

Appleが用意する数百万曲(一部報道では3000万曲)以上の中から好きな音楽を聴けるストリーミングサービス,著名なDJが選んだ楽曲を24時間流すラジオステーション,アーティストがファンに情報発信するソーシャル機能で構成され、利用料は月額9.99ドル。6月30日に100ヶ国でサービスを開始するとアナウンスされています。恐らく日本でも同じタイミングでサービスがスタートするものと思われます(日本での料金等は6/11現在未確認)。

詳細はこれから発表されるものと思いますが、これまで集めた情報を総合するとAppleがプラットフォームを作り上げたiTunesでのダウンロード販売は継続するものの、例えば、或るアルバムの一曲目をiTunesでダウンロード済で二曲目以降は未購入でもApple Musicのメンバーになると二曲目以降もシームレスに聴けるようになる(らしい)というから驚きです。

以前にも書いたかもしれませんが、グローバルに見ると昨年時点で既に音楽市場は物理メディアよりも配信が凌駕しているなか、Apple Musicが更にこれを推進する大きな原動力になることは間違いなさそうです。最も気になる配信レートに関しても256kbpsらしいのでマズマズというところ。いずれApple Musicがハイレゾに参入したら…と思うと空恐ろしい気さえします。

その一方で、極めて個人的な…一人の偏屈者のたわ言と思って聞いて頂きたいのですが、音楽と人との関わり合い方において、ちょっとだけ寂しいな…と感じる部分もない訳ではありません。

Appleのサイトで

数えきれないほどの曲と、
最適な曲を見つけ出す賢さ。


という一文を見ることが出来ます。確かにこれほどクレバー(賢明)な音楽選びの方法は今までなかったかもしれません。勿論私も興味津々ですので、このスマートな音楽選びを体験してみようと思いながらも、その昔、お小遣いを溜めてレコード屋さんに行ってジャケットを見ながら「これは良いアルバムに違いない!」と自己暗示をかけてエイヤ!とばかりに購入し、家で一喜一憂した経験をお持ちの方なら、失敗もあれば成功もある…だから余計に愛聴盤に対する愛着も倍化したことを覚えていらっしゃるのでは?音楽をいくらでも聴ける権利を買うのと、特定の音源を買うのが同じとは、同じ有料でもちょっと意味が違うように感じるのは私だけでしょうか。

以前「大放談!」のゲストでいらっしゃった四家さんが仰っていた「リスクがあるからこそ歓びもある」という言葉が今でも忘れられません。定額で音楽を聴き放題というのは確かに素晴らしいことですし、定額制ストリーミングサービスの台頭によって配信が物理メディアを凌駕するきっかけになったことは認めつつも、昨今の”音楽はYouTubeで無料で見聞きする”若い人が増えていることも含め「音楽は買わないで済むもの」になりつつあるのではないか・・・という不安を禁じ得ないのです。

一昨日書いたピュアオーディオの地盤沈下と音楽を聴くことが手軽になってきていることと無関係でないと仮定するとこれは大変なことと言わざるを得ません。音楽を聴くことが「究極の”ながら行為”」=単なるBGM化してしまうことがない事を祈るばかりです。

嘗て輸入盤LPが今の値段に換算して一枚何万円(以上)もした頃。音楽を聴くということはそれこそ”特別なこと”であった筈です。何も高ければ良いとか、ネット配信を否定する訳では全くありません。音楽を作っている人、演奏している人が居て、それを聴く私たちがいる…その関係性が正しいかたちで維持されて欲しいなあ、とだけ思う今日このごろです。
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わざわざ大枚叩いて(はたいて)真空管アンプで音楽聴くなんて…という人が居る事はよく分かります。それは実用を超えた部分での”内なる希求”が支えているものだから。でも自分で選ぶ(敢えていえばリスクをとる)からこそ見えてくる本質もあるのではないか…”手軽さと王道”、両方残していきたいものですね。




by audiokaleidoscope | 2015-06-11 18:55 | オーディオ | Comments(6)

本ブログ掲載内容は私人の見解であり、(株)サンバレー(ザ・キット屋)の立場,戦略,意見を代表するものではありません。


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