(8/21)夏休みレポートと久々のショールーム開放日!

今日から全員そろっての業務再開。考えてみると西や東にこれだけ動いたお休みは久しぶりだったと思います。色々と大変ではありましたが無事終わったなあ、と。残念だったのが自分のモノづくりが殆ど進まなかったことで、組みたいアンプのパーツが3台分も家で待っているので、何とか時間を見つけて早く仕掛かりたいものです。

キットを購入いただいた皆さんからはこのお休みの成果をメールや電話でたくさん頂戴しています。初めてのキット製作で苦労するかと思ったけど意外とスンナリ行ったという方もおられれば、原因不明のノイズに悩まされて散々探した挙句アース配線を一つ忘れてることに気づいたとか、バイアス調整の方法がイマイチわからん!とか何百キロも離れた仲間と一緒にアンプを覗いているようなイリュージョンを味わった日々でありました。

そんな中でMさんから届いた一枚の写真。SV-P1616D/多極管仕様をベースにモディファイされている実例です。
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ざっと着手部分を伺うと…

【シャーシ】

信号伝送系と電圧増幅系シャーシ部に銅箔追加(非磁性化対策)。電圧増幅段が乗っている部分は表と裏全て銅箔で包み込んでみました

【信号伝送】

高性能Audioケーブルで配線(6N系で伝送方向指定ケーブル)

【入力信号処理】

470kシャント抵抗はAudio用リケノーム品に変更。入力抵抗は2.2kに変更の上、金属抵抗(誤差1%品)に変更

【Power段の結合】

0.47μ品のAudio品に変更(耐圧650V)

【カソード抵抗のシャント用コンデンサ】

今回はメタルクラットの代わりに高域改善用フィルム系コンデンサを並列挿入

【電圧増幅段のデカップ処理】

マロリー社製電解コンデンサ50μFを追加

【GNDラインの引き回し】

6N銅+金メッキ+絶縁スリーブ品の単線で処理。SP端子からのリターン線は6N線材を使用

【ヒータ配線系】

電圧増幅段のヒータ配線は非磁性化処理を施し、電力増幅段のヒータ配線は要所に非磁性化処理してシャーシに固定

【シャーシGND】

シャーシGNDポイントの位置を変更してみました。GND点の塗装は剝して菊ワッシャーを介して1点GND処理しました。電源ケーブルのGND端子も、当該GND点に配線してあります。非磁性化処理した銅箔フィルムはシャーシ本体と電気的には多点で接続されております。

【電源トランスの固定】

トランスとシャーシの間に干渉材を挿入し、シャーシ側は銅箔を追加

【出力トランスの固定】

トランスとシャーシの間に銅箔を追加。銅コアーリング材を追加。防振材を内部に追加


…という内容で車でいえばフルチューンに近い改変がなされているようです。フルチューンとはいっても車でエンジンだけチューンナップしても足回りがついてこなければ何の意味もないように、アンプもすべては極めて微妙なバランスの上に成立した適切なヴォイシングあってのもの。Mさんのように基本を押さえながら経験に裏付けられた様々な施策はなかなか出来ることではありません。キットというのは一つの素材であって皆さんそれぞれの「オレ流」を存分に発揮されるのも趣味ならでは。パーツを替えないまでも何年か前の自分の配線を見て、「よし!もう一度やり直してもっと美しく仕上げるぞ!」というのも立派なグレードアップであろうと思います。自分で責任が負えるというのが大前提ですからね。こういうガッツある仲間もいるんだ!という一つの事例としてご紹介させていただきました。たいへん光栄なことです。

ところで久しぶりのショールーム開放日を9/2(土)10時~17時に行うことになりました。たくさんの方から「次はいつ?」とお問い合わせをいただきながら殆ど土日なく動いていた数か月間でした。少し涼しくなって時期的にも良いタイミングですので一日多くの皆さんと交流させて頂きたいと思います。

いつものように道場破り大歓迎!キットの鳴き較べや自作機器の持ち込みも大いに楽しみです。ネタは皆さん次第!楽しくやりましょう!お待ちしています!!



# by audiokaleidoscope | 2017-08-21 14:09 | オーディオ | Comments(0)

(8/18)Y邸のJBLとラジオ組立教室(特別編)

収録明けで向かったの都内のY邸。はじめて伺ったのが約1年半前でしたが今回スピーカーをリニュアルされたと聞き、早速お邪魔させていただきました。
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JBL4320のエンクロージャーにウーハーD130,ツィーター075という構成でネットワークも別誂えのオリジナルシステム。ウーハーはスルー(フルレンジドライブ)でツィーターをハイパスフィルタで重ねるというJBLが最もJBL的であった頃の音を彷彿させるサウンド。プリアンプはSV-722(C22)。パワーアンプは2種類で…
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SV-91BとSV-275(SV-8800SEの前身)。Yさんの構想としてはパッシブバイアンプ(Lo:275,Hi:91B)か175DLHをミッドに加えた3ウェイマルチ化も…ということでしたがまずは現状の音を聴かせて頂くことにしました。まずは275。ローがD130であることを忘れさせるような量感。思わず075を2dBくらい上げたくなる音で、確かに275ベースであればミッドにホーンをもってきて更なる厚みと密度感が欲しくなるのも分かる音です。

次に聴いたのが91B。これ凄かった!D130がビシッと締まり、最低域の沈み込みも見事で更に言えば075とD130のシームレスな繋がりが見事で、まさに往年のジャズ喫茶の音。91Bを聴きながらYさんにこの音が出るならバイアンプも3ウェイも不要です。まさにこの音こそがジャズそのものです!と申し上げたらYさんも”91Bでしっかり聴き込んだことがなかったけど確かに上も下もしっかり出て締まった良い音ですね!”と喜んでおられました。
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特にシビれたマイルス。フォノEQは敢えてSV-722内蔵でなくSV-6(販売終了)。ガラード401+SME 3009+オーディオテクニカAT-MONO3/LPとのマッチングも秀逸で直ちにジャズ喫茶が開店できそうな、そんな素晴らしく男気あふれるカッコイイ音でした。

そのあと神奈川へ移動。先日のラジオ組立教室の特別編的な感じでAさん宅へお邪魔してきました。夏休みの自由研究の題材にしたいということで単なるモノづくりだけでなくラジオの仕組みについてお勉強してからハンダづけの練習。
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そして本番という流れです。熱の掛け過ぎでランドが剥離してしまうピンチもあって、もっとよく見ててあげればよかったな、と思いつつ二人ともFM横浜の良い音を自分の作ったラジオで聴けて良かったです。
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完成!よく頑張りました!…そろそろ夏休みもお終いです。私どもも秋に向けて今から色々と準備していく時期。ニューモデル(プリ)の試作も遅れなく進めて10月の真空管オーディオフェアにはしっかり間に合わせないといけません。



# by audiokaleidoscope | 2017-08-19 11:21 | オーディオ | Comments(0)

(8/17)エレキット新製品”TU-8600”とカートリッジ大会

今回のMUSIC BIRD収録。一本目(10/10オンエア)ではエレキットから9月末発売の新製品TU-8600(300Bシングル)を取り上げ、その音質と魅力を紹介しています。まずは旧モデルTU-8730とTU-8600の比較試聴。そしてTU-8600とサンバレーSV-S1616D,SV-501SEとの比較試聴という流れ。
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まずTU-8730(写真中央)とTU-8600(左上)との比較では回路的特徴がそのまま音質に反映する形になりました。以前から申し上げている通り”ゲインは音力”…電圧増幅段の利得をしっかりとって出力段をフルスイングすることこそが真空管アンプの魅力を最も表出させる眼目である訳ですが、TU-8600はまさにそのフィロソフィーに副った設計で初段12AX7でゲインを稼ぎ,ドライブ段12AU7(パラ)で強力に300Bをスイングするという、エレキットアンプでは嘗てない”攻めた”設計になっています。

その結果、従来の極めてニュートラルなエレキットサウンドから脱皮。非常にパワフルで音がグッと前に出る音調のアンプになっていることが最大の特徴であり、魅力でしょう。
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TU-8600は真空管レス。これも従来と異なる流れです。そこで最も標準的な300BであるPSVANE 300Bと私どものPrime 300B ver.4, Prime 300B ver.5で聴き較べしてみました。中庸のPSVANEに対し滑らかさと響きを加えるver.4そして明るさと張りを加えたver.5の比較は聴きモノです。

後半はTU-8600とSV-S1616D,SV-501SEの比較試聴。
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ここでは設計というよりもヴォイシングの差が出たような気がします。300Bの最大の魅力といえば豊かな響きと間接音成分。滑らかで聴き疲れのない音色が300B人気の源である訳ですが、サンバレー勢に対してTU-8600は力感を表に出すタイプの音でリファレンスソースに使用したビオラのソロでは音が一本の太い線として感じられるのに対してサンバレーアンプはその線が僅かに細身になり、その中に濃淡を感じる違いが現れました。恐らくこの感じはTU-8600のカップリングコンデンサーの交換でかなり変化することでしょう。そういう意味では出力管の選択、パーツのグレードアップで更に化ける可能性を秘めたアンプであることが想像できる大器であると申し上げて良いでしょう。

価格は108,000円(税別)ということで私どもでの販売形態は未定ですが、基本的にメーカー仕様そのままと球つきのSVバージョンの2種類を展開することになるのではないかと思います。10/8~9の真空管オーディオフェアでもTU-8600の音を聴いて頂く予定で、是非ご期待頂きたいと思います。この限定生産品によってエレキットアンプの音の評価が大きく変わっていくことは間違いない…そう感じた一本目の収録でした。

二本目(10/27オンエア)はディスクユニオン JAZZ Tokyo店長 生島昇さんをお迎えしてのスペシャル企画。いつもの真空管やアンプの音の違いから少し離れてカートリッジと音源の深い関係をジャズとアナログ再生のオーソリティである生島さんのナビゲートでお送りする2時間になりました。
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ヴィンテージから現行品まで数々のカートリッジとそのカートリッジにベストマッチの音源を生島さんがセレクト。それを聴かせて頂いて私とレギュラーゲストのTさんが嘆息を漏らす…図らずもそういう流れになりました。自宅でマッキンMC-275でパラゴンを鳴らす生島さんに敬意を表してこの回のリファレンスアンプはSV-P1616D/KT150仕様。
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SHURE V15 type3/4, GEバリレラ, Goldring 1042, オーディオテクニカ530EN/540ML等のMM/VM勢に加えてデノンDL⁻110(MC)も加え、さながらレコードコンサートのような2時間になりました。私が最も心震えたのがGEバリレラ(MONO)。
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ここでかけたレッドガーランドBirk's Worksの何という熱気,厚み,そしてMONO盤ならではの前後感…アナログでしか味わえない桃源郷に完全にKOされた感じです。更に印象的だったのがテディキングのMONO盤をSV-P1616DとSV-501SEで鳴らし分けた時の差。日ごろ多極管PP一辺倒の生島さんも”300Bで聴く女性ヴォーカルは絶品”と歓喜の声を挙げておられました。

オーディオマニアはMCの方が高級で音も良い…と思っておられる方も多い筈。実際私も常用カートリッジの殆どがMCです。しかし今回の収録を通じてMMならでは良さ、全体のまとめ上げ方の上手さ、そしてステージ全体に光を当てるのでなくソリストだったりヴォーカリストにポッとスポットを当てるような表現力の高さに舌を巻き、自らの考えを改める結果にもなった2時間でした。

この感じをもっと多くの方に伝えたい…そう思いましたので真空管オーディオフェア二日目(10/9)午後、生島さんのレコードコンサートをフェア会場でやりたい!とオファしたところご快諾を頂きました。是非続きは会場で皆で楽しみましょう!



# by audiokaleidoscope | 2017-08-18 08:59 | オーディオ | Comments(0)

(8/14)10月からの新番組(仮)

二日間の骨休めが終わり明日から活動再開。この時間を使って色々と内職をやっています。まだ解禁前なので詳細はお知らせできませんが、10月から始まる予定の三つ目の新番組の音源編集をコツコツと進めているところ。「真空管・オーディオ大放談」では真空管アンプを中心としたオーディオ機器にフォーカス、「FMジャズ喫茶」ではジャズの深さをリスナーの皆さんとシェアすることを目的としてきましたが、この新番組では私たちがなかなか耳にする機会がない、でも素晴らしい可能性を秘めたインディーズバンド(アーティスト)をピックアップしていきます。

私たちの周りでは無限ともいえる⾳楽が⽇々⽣まれています。 しかしその多くは⼀度も聴くこともなく通り過ぎていってしまいます。 特に⼤⼿レーベルに頼らないインディーズミュージシャンたちの活動は多くの⾳楽ファンでさえ知らずにいるのが現実。
しかし私たちが知らないところで⽇々ライブハウスでは数多くのミュージシャンが⾃らのメッセージを発信し、たくさんのファンがそのバイブレーションを共有しています。この番組では地元はもちろん全国的に活動している様々なインディーズミュージシャンのなかから次世代のヒーローとなるべき注目アーティストをスタジオに来ていただいて有り体のインタビューと音源を掛けるというスタイルでなく、私自身がライブ会場に足を運び、魅力と可能性を感じたアーティストをピックアップ。ライブ後にインタビューを録ってライブのテンションそのままにアーティストのメッセージを届けようという狙いなのです。

初回は8/11(金)名古屋で行われたライブイベントにお邪魔してきました。いわゆる対バン形式のライブで多くのアーティストが明日のスターダムを目指しライブを展開した訳ですが、そのなかで今回ピックアップしたバンドは三つ。
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DUB 4 REASON

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愛笑む

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ROOKiEZ is PUNK'D

という布陣。いずれも魅力と個性を秘めた素晴らしいバンドです。インディーズバンドならではのストレートなメッセージと音楽性を大いに楽しんで頂ける筈。音質にも勿論こだわってフルアナログプロセッシングでマイクプリもD/A,A/Dに至るまでフルチューブでファイナライズ。
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この番組はスタジオ収録を行わず自前で完パケを作って局に送るスタイルですので準備はとても大変ですが頑張ってやりたいと思っています。是非正式告知をお待ちいただきたいと思います。



# by audiokaleidoscope | 2017-08-14 23:35 | オーディオ | Comments(0)

(8/5)子供はみんな天才だ!

夏の恒例行事のひとつ。トヨタ産業技術記念館での”週末ワークショップ”。ラジオキットの組立を通じてモノづくりの感動と科学する心を養って欲しい、という想いと共に今回も参加させていただきました。
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今回も午前午後あわせて32組の親子が参加された訳ですが、記念館自体の来場者が増えていることもあって、今回も申し込みは大変な高倍率の抽選だったようです。それもあって今までで一番ハンダ未経験の方が多かった訳ですが、みんな真剣に取り組んでくれて無事全員がラジオを完成することが出来ました。
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まずはハンダづけの見本を見てもらってから練習基板でリハーサルして早速本番。
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最初は見よう見真似だった子供たちも段々とコツをつかんで脇目もふらず集中して組立に取り組んでいます。
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分からないとき、迷った時は”センセ~!”と声が掛かってサポートに回りながら一緒に作っていく感じ。いつも思うのは子供はみんな天才だ!ということ。海綿が水を吸い込むようにどんどん上手になっていきます。不安げで最初は落ち着かなかった眼差しに段々と自信が漲ってくる様子には毎回心打たれます。
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実にいい顔してますね!こういうことをきっかけにして”やればできる!”という自信を深めてもらえたら一番嬉しいです。

このワークショップは小学生対象な訳ですが、中高生向けの企画も今後検討されていかれるそうで、チャンスがあれば更に高度なキット製作のワークショップもやれたらいいなあ、と思っています。真空管ヘッドフォンアンプなんてどうかな…と思いながら、こういう形で自分の仕事が世の中への恩返しが出来るということに心から感謝した次第です。次回も頑張ります!

※写真は参加者同意のもとワークショップ事務局が撮影したものを転載させていただきました。





# by audiokaleidoscope | 2017-08-06 20:39 | オーディオ | Comments(0)

(7/30)AIには出来ない"過程を楽しむ"モノづくり

今まで第二に色々な方をお迎えしてきましたが、欧州からのお客さまは初。とはいうものの、目的は試聴ではなくてラジオキットの組立ワークショップ。
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高校時代のクラスメイト夫妻がホストファミリーとしてスイスの若者を受け入れていると聞いたのがきっかけで、"もし良かったらニッポン流モノづくりを体験してみない?"と声を掛けたところ、うまくタイミングが合って実現となりました。スイス君だけでなく同級生のご子息も一緒で、二人ともハンダは初体験。

唯一の懸案はスイス君と英語でコミュニケーションがとれるのか…ただそれだけ。言葉さえ伝わればモノづくりのスピリットには国境はありません。実際会ってみると190cmを越える長身でブロンドの好青年。19歳で9月から新学期を迎えるこのタイミングで日本をホームステイ先に選んだそうで、幸い英語も流暢で早速製作を始めることになりました。今回教材に選んだのはエレキットの新製品TK-739
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少し飛躍しますが、最近はAI(artificial intelligence:人工知能)が注目されてdeep learninng(深層学習)により囲碁や将棋でAIが人間を負かすことも少なくありません。人間よりも高速で複雑な判断を行うことは一つの大きなメリットである一方、これから先、何かの判断をAIに任せる時代が来たときに、その思考プロセスがブラックボックス化し"なぜその判断(結論)に導かれたのか?"が軽視されることがあってはなりません。

正しい判断をするためにはその前に試行錯誤や失敗による学習が不可欠であり、その点において自ら手を動かして苦労しながらもモノづくりする意味はとても大きいのでは・・・その過程すべてが自負と他者への感謝につながる…そんなことを考えながらいつも子供たちを見守っています。合理性だけが全てじゃないよ、と思いながら。
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写真は関係各位のご了解のもとアップさせていただきました

幸い二人はとてもクレバーで落ち着きがあり、多少は苦労しながらも立派なモノづくりをしてくれました。二人とも一発完成で静かに見守っていた大人たちも大きな感動を共有することが出来ました。生まれた国や育った環境は違ってもみんな一緒で皆仲間。とても楽しいひと時でした。



# by audiokaleidoscope | 2017-07-31 17:50 | オーディオ | Comments(0)

(7/27_2) KR2A3/300Bの音とは?…不思議な逆転現象

2本目(9/29オンエア)はレギュラー企画でTさんと私の二人で収録。
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2A3と300Bを無調整で差し替え可能な真空管プリメインとしてたくさんの方に使って頂いているJB-320LMSV-2300LMが登場。目的は現行の定番球といっても良いGoldenDragon2A3premiumPrime300Bver.4をベースとしていま密かに注目を集めているKR(チェコ)の高級2A3/300Bを聴き較べてみよう…それもシングル/PPで一気に総まくりテストして評価しよう、というテーマです。

KR真空管は高価格ながら家内制手工業的な丁寧なモノづくりで定評あるところですが、少し注意が必要なのは例えば211/845であれば通常の10V/3.25Aに対して10V/1Aだったり300BXLSのように通常5V/1.2Aであるべきところ5V/1.8Aだったりとフィラメント定格が独自仕様となっているものが散見され、いわゆる通常の211/845アンプや300Bアンプでは使えない(改造が必要な)球が存在することです。今回はそんなKR球から一般的な2A3/300Bと同定格なもの(そのまま差し替え可能な球)を選んで音質比較することにしました。

ずっと聴き慣れているGoldenDragon2A3やPrime300Bに対してKRがどんな音を聴かせるのか、私も非常に興味を持っておりましたが、たいへん面白い結果が出たことを先ずは報告しておきます。個々の音色についてはオンエアでその機微をご確認いただくのが一番ですが、特筆すべきは一般に「シングルは音色(ねいろ)」,「PPは響き」という言われることとは反対の傾向、すなわちシングルではクリーミーな円やかさ、逆にPPではトランジェント(音の立ち上がり)の良さと低域の締りが出たからです。これは長い私の真空管との戯れの中でも殆ど経験がないことでした。
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KR2A3。シングルにおける音の溶け合い方の美しさが際立つ表現。

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KR300B。大型化されたプレートに合わせて根本が太くなった存在感が際立ちます。私たちが聴き慣れている300Bよりも高精細な表現。
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今回最も注目していたKR300BBalloon。プレートはKR300Bとおそらく同一ですがサポートロッドが4本に増えてリジッドな構造になっています。300Bにしては異例に透明感のある輝かしい音でした。

合計11通りの音を出して比較した訳ですが、KRではどのパターンにおいてもPPの方がシングルよりも音が締まるという逆転現象に対して私もTさんも或る意味首を傾げつつ、球のスペックを見て合点がいった気がします。

KR球は独自の定格を持つ(ものが多い)ことは上記した通りですが、今回取り上げた三種類の直熱三極管は全てプレート損失(車のエンジンでいえば排気量)が全て通常球よりも10~20%程度上がっています。2A3であれば通常15Wに対してKRは20W。300Bであれば通常40Wに対して50W。驚くべきは300Bで何と最大プレート電圧550V,最大プレート電流120mA(!!)という凄さ。845ですら100mAな訳ですから如何にKR300Bがハイレギュレーションであるか分かります。

恐らくは通常設計のPPではKRの最も”美味しいところ”に届いてない…これが私の推論です。結果三極管ならではの解れや厚みがPPでは今一つ来なかった、ということかもしれません。一方シングルではそれぞれの球の良さが出て大変魅力ある存在であることも確認した次第です。裏を返せば”もっと低域を締めたい、更にパワーを出したい”という方には従来の2A3や300Bとは隔絶したパフォーマンスが期待できる訳で、ここがKRの使いこなしの要諦であろうと感じた次第です。

最近のトレンドの一つである「上位互換」球の流れ。KT150のように極めて短期間でスターダムに上った球もあります。2A3シングルで5W,300Bシングルで10数W…これがいつの日か常識になる日がひょっとしたら来るのかもしれませんね。”ところ変われば品変わる”…チェコの音を堪能できる2時間です。



# by audiokaleidoscope | 2017-07-29 05:32 | オーディオ | Comments(0)

(7/27_1)懐疑派の陥落

今回のMUSIC BIRDは9月後半オンエア分の収録(2本録り)。まずは一本目。

告知によれば

「今回はケーブルに対して懐疑的な2人(大橋・高山)が「ケーブルで音が変わる派」と対決。「音が変わる派」代表はオーディオ実験工房でおなじみ、みじんこ荒川さん。みじんこさんが電源ケーブル、ラインケーブル、スピーカーケーブルなど各種ケーブルを持ち込んで音の変化を検証します。ケーブルで真空管アンプの音はどう変わるのか?写真家でベース弾き、オーディオファンで真空管アンプも使用している平間至さんも「変わる派」スペシャル・ゲストで参加。

ということですが、アンプ設計の立場から言えば能動系=アンプの音の変化の方が受動系=ケーブルの変化よりも大きいに決まってる!という刷り込みもあって、今まであまり(というよりも半ば意図的に)ケーブルについては意識しないようにしてきた部分が正直ありました。その一方でオーディオ実験工房のオンエアを聴いたり、今回のスペシャルゲスト平間さんの家や写真館でケーブルによる音のチューニングの様子を見させていただいているうちに”これはひょっとしてひょっとするんじゃないか!?”と思い始めたこの半年ほど。そこで荒川さんと平間さんにオンエアでリスナーの皆さんと一緒にケーブルによる音の変化を共有してみませんか?と提案させていただき、今回の収録が実現しました。

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増幅系は192PRO,192A/D,S1616D/KT150で統一。全ての比較においてゲイン等一切触わない状態で収録しました。

実は収録前日に搬入と前段取りをした後に食事でもと思い、局の近くの中華によったら偶然にもレギュラー収録を終えた荒川さんと炭山さんと遭遇!やあやあ!明日よろしくお願いします!!とお話していたら実験工房のゲストでいらっしゃっていたメーカー「光城精工」のTさんが同席されていて、オーディオ用電源タップをお持ちと伺い、初対面でしたがその場で出演オファ。収録ではまず通常のOAタップとの比較からスタートします。この比較の音の違いは私にとっても鮮烈なもので、オンエアを聴いて頂ければおそらく10人中10人がその音の明白な違いを認識頂けるほどの差。正直私が一番痺れた…かもしれませんが。
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この状態をデフォルトとし、以降はオヤイデ電気の電源ケーブル(パワーアンプに装着),ラインケーブル(プリ/パワー間で装着),スピーカーケーブル(パワーアンプ/ダミーロード間に装着)して比較試聴していくと、受動系と言えないほどの音の個性が明白に現れて懐疑派代表の大橋/高山陣営もタジタジ。電気的,測定的には説明が出来ない伝送系素材と構造による音の変化をも人間の聴覚は認識できることに改めて驚きと感動を覚えました。特に電源プラグのブレードのメッキ無/有りで音質が変わるなんて今までは”ホントかなあ~?”というのが正直なところでしたが、これもオンエアを聴いて頂ければ必ずや分かっていただける筈。たった2時間で懐疑派は白旗を挙げて陥落する結果になったと申し上げておきましょう。

最後の方で平間さんが仰っていたこと。”ケーブルで音を作るというよりも環境によって発生する様々な要因をケーブルで補うんです”…蓋し名言!真空管アンプの魅力をより引き立たせる為の重要なツールであることを教えて頂くことが出来た、個人的にも非常に有意義なひと時でした。




# by audiokaleidoscope | 2017-07-29 03:23 | オーディオ | Comments(0)

(7/24)若き挑戦者

今日は午前中試聴のお相手。午後は”FMジャズ喫茶”の収録という一日。
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今日の試聴のお客さまはショールームオープン(2003)以降、最年少では…?と思われるほどの若者。最近の若い人は(という時点で自分が如何に年齢を重ねたか分かりますね)、何か言葉のボールを投げても「…あ、はい」とか「いや、まあ、とりあえず…」的な曖昧で(良くいえば慎ましやかな)ハッキリしない方が多く、もっと自分をストレートに出せばいいのにな…と思うことが少なくない訳ですが、今日いらっしゃったMさんがオーディオが好き!というピュアな気持ちが伝わってきて、とても爽快で嬉しいひと時になりました。

MさんのターゲットはVintage S12。訊けばS12に搭載しているユニット(Sica/Z007360)をすでに所有しておられ、密閉,バスレフでエンクロージャーを自作されたものの満足な低域が出ずに困っておられるとのこと。このユニットは96dB以上/w/mという超高能率と指向性を絞った深鉢仕様のユニットの特性を生かすために、なるべく大きく響きの良い材料でエンクロージャーを作ることが非常に重要であることを説明し、ウチのユニットは高域側のサブコーンは独自のダンピング剤を塗布して高域の荒れを抑えていること、シナ合板ではこの響きは出ないので素材選びには十分気を付けてということも申し上げました。

それでアンプはどんなものを使っているんです?…と伺うとアンプも自作とのこと。この若さにして溢れるクラフトマンシップに感心していたら”アンプ持ってきてます”ということなので、じゃあそれでS12を聴きましょうよ!ということに。
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Mさんの自作アンプ(右)と音質比較用のSV-S1616D/300B。MさんのアンプはクラスD(デジタル)アンプで出力は確か400W(!)。対してS16は8W。試聴ソースはマイルスのKind of Blue。
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言わずとしれたJAZZの名盤中の名盤。おそらくこれまで数えきれないほどのリイシューを重ねてきて正直音質も玉石混交な訳ですが、これは安くて音質もGood!です。

私も球アンプ以外でS12を聴いたことはありませんでしたが、同じオーディオアンプでもクラスDと真空管では音の根っこからの差異をより明確に出す辺りは高能率ユニットならではかもしれませんが、特に高域の質感…独特の粒子感と時に感じる先鋭感がクラスDアンプの音質的特徴と言えるかもしれません。

一つのサンプルをお見せします。上のサイン波が或るクラスDアンプ(Mさんのアンプではありません) 。下がS1616D/300Bです。
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1W出力時(1kHz)の波形です。著しい差異はないと言って差支えありません。
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こちらは同じく1W出力時(10kHz)の波形です。クラスDアンプに僅かな波形の乱れが発生しているのを確認出来ます。もちろん全てのクラスDアンプがこうだとは言いませんし、被検アンプが偶々こうだった可能性もありますが、一般にクラスD増幅ではパルス幅変調(PWM)出力波形からオーディオ信号を抽出するためにローパスフィルタを外付けする必要があり、この設計で音質ならびに特性に大きな差異が出ます(最近のアプリケーションでは外部フィルタリングが不要なもものも多いようです)。

人間の耳はこの僅かな差異も鋭敏に感じる訳ですが、Mさんも”音の質感そのものが全然違うんですね”と仰りながら興味深そうに聴いておられます。最近はクラスDアンプを出力部に持つアンプでも電圧増幅段に真空管を用いるケースがかなり出てきており、Mさんのアンプもこうすることでアナログ的滑らかさを得られる余地が十分にあることをお伝えしました。若者のピュアオーディオ離れが懸念されるなかで、Mさんのような意欲ある若者にはこれからも大いに腕を磨いて頂いて再び道場破りに来ていただきたいものだと思いながら、Mさんには折角同じユニットを持っているんだからS12の寸法を測って自作されては?よかったらまた遊びにいらっしゃって!…と提案してお見送りしました。

収録が終わって会社に戻りメールチェックと共に受注データを確認するとMさんからS12のご注文が…。短い時間でしたが何かを感じて下さったんだな、ととても嬉しい気持ちになった一日でした。




# by audiokaleidoscope | 2017-07-25 00:52 | オーディオ | Comments(0)

(7/21~22)オーディオの快感と音楽の感動と

東京から戻ってほとんど切れ目ない試聴対応。金曜は朝8時~夕方6時前までずっと試聴室に入り放しという状況。当然のことながら全ての方のニーズが異なり、レストランで云えば全てア・ラ・カルトメニュー。一期一会の対話から生まれる音の邂逅を楽しむ時間が続きました。

そんな中で印象深かったのが神奈川のUさんとのひと時。わざわざ前泊されてスピーカー持ち込みでの試聴でした。
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最近スタジオでよく見かける”ムジーク”(独:musikelectronic geithain)のスピーカー。スタジオ関係者のみならずミュージシャンからも”ムジークいいねえ!”とは聞いていたものの、スタジオではほとんどがパワード(アンプ内蔵)モデルであったこと、パッシブ(アンプレス)モデルを実際聴く機会がほとんどなく、その実力については寡聞にして存ぜず、というのが本音でした。

今回Uさんから試聴予約のメールで”ムジークをSV-9TSEで鳴らしているんですが他のモデルでも試聴したい”と伺った時から、この機会を逃してなるものか!と思い楽しみにお待ちしていたという訳です。
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これがUさんの愛機ME25。元々はレコーディング環境での近接モニタリング用途のモデルで音楽鑑賞用というよりも検聴用のスピーカーであることから実際音はどうなのかな?…と思って思いながらUさん標準のSV-9TSEで鳴らしてみると、無機質どころか太々として筋肉質な9Tサウンドそのものでちょっと安堵。ローがモリモリと出てきます。

SV-S1616Dの300B仕様やKT150仕様で鳴らしてみると音の傾向が通常のスピーカー以上に変化。Uさんも”やっぱりモニターですね。全く表現が変わる”と言いながら最後に鳴らしたSV-S1628Dで別世界が現れました。
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左が845,右が211。まずは845で鳴らすと高域のキレとスピード感が今まで鳴らした全てのアンプより増すだけでなく、ローの沈み込みがPP以上で且つ締まって低域の音階が情緒的にならずしっかりと聴こえてきます。少々手前味噌になります昨年暮れにデビューしたばかりの新製品でありながら、「サンバレーのSV-2は初代モデルからNewSV-2,SV-2(2003),SV-2(2007),SV-2(2011),SV-S1628Dまで全て使ってきましたが音は1628が一番良いです(札幌のMさん:原文ママ)」と言って下さる方が実は多く、海外を含めて好調に推移しているのは本当に有難いこと。特徴的なのは国内では7割が845,海外では7割(以上)が211という売れ方の違いです。211に替えるとしなやかな三極管サウンドに変化し温度感が上がります。出力は半分に下がりますがムジークではピークで歪むなどの問題は全く見られず、Uさんは「基本845で鳴らして気分とソースで211を使うことにします」という結論になった次第。硬派で知られるムジークが845/211でこんな風に鳴ることを知って私も大変参考になりました。

金曜最後の来客は翌日の本番を控えて前ノリされたN響のYさん(ヴァイオリン)。SNSのポストをトレースしてみたら試聴室は何と2年半ぶりのご来訪ということでネタには事欠くことなし。話が尽きずに一杯吞みながら大いに盛り上がりました。そして今日…。
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年に一度の地元定期。ベートーヴェン,チャイコスフキ,アンコールのモーツァルトというお手盛りプロながら透明感とアンサンブルのスケール感が最高レベルで同居したサスガ!国内最高峰!!の名演を満喫させて頂きました。この広大なダイナミックレンジは生でしか味わえない…のは事実かもしれない。でも私たちはオーディオならではの快感と音楽の感動の両方を見つめながら、これからも更なる高みを目指す!…そんな気持ちになった今日でした。



# by audiokaleidoscope | 2017-07-22 23:20 | オーディオ | Comments(0)

(7/19_2)カッティングの違いを音で知る

昨日の鮮烈な体験を忘れないうちに備忘的に記録しておきたいと思います。
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昨日ミキサーズ・ラボでカッティングの実演を見させて頂いて、実際プレイバックを聴いて思ったことは「カッティングでこんなに音が変わるのか!」ということ。散々いろんなことを質問して帰りがけにいただいたデモLP。左がすでにリリースされているステレオサウンド盤。右が今回ミキサーズ・ラボで新たに切ったサンプル盤(非売品)。音源(マスター)は同一。これを比較しない手はありません。

聴感上はミキサーズ・ラボ盤の方がワイドレンジ。特に高域のキレが良い。一方ステサン盤は中低域がマッシブで音が前に来る感じです。ではこれを定量的(波形的)に較べてみることにしましょう。同じターンテーブル(pro-ject/RPM9.1),同じカートリッジ(DL103),同じフォノEQ(SV-192A/Dのフォノ入力)同じレコーダー(KORG/MR-1000‗44k/16bit),同じ録音レベル…つまりソース以外は全て同じにして頭出しを1/1000秒レベルで完全に合わせて録音。正確に比較するために特定の曲のRchだけを切り出して並べてみたのが下の画像です。
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赤丸部分を注視してみて下さい。ミキサーズ・ラボ盤の方がカッティングレベルが高い(約1.5dB)ことが分かります。単純にレベルを上げるのは難しくありませんが、その分ピークを歪ませないよう細心の注意とノウハウが必要な訳で、この差が両者を比較した時の情報量の違いとして感じられることに大きな意味があると考えます。
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そして何度か録音しているうちに面白いことに気づきました。曲の頭はドンピシャで合わせたにも関わらずタイムスタンプ約55秒のところでミキサーズ・ラボ盤の方が約0.03秒進みが早いようです。あるいはターンテーブル側のワウ・フラッターか?と思い何度かやり直しても結果は変わりませんでした。マスターがデジタルですのでスピードの差は当然ありません。ということはステサン盤のカッティングマシンとミキサーズ・ラボのカッティングマシンの僅かな回転数の違いがこの差になっている…のかもしれません。

その他音場感の違いをオシロのリザージュ波形で比較するとどうなるか?出力の高調波成分の分布はどう違うのか?…等々いろいろと調べてみたいことがあります。音は目に見えないから面白い!測定で取得できるパラメータは本質的な音の良し悪しとは直接的な相関を持たないことは真空管アンプの設計を通じてずっと感じてきていることですが、最近何とかして「音の見える化」が出来ないかと沸々と感じることが多くなってきました。

私たちは音をどこで聴き、何を感じているのでしょう?鼓膜の振動だけでなく皮膚を含めた体全体で私たちは音を感じているという研究も進んでいるそう。真空管アンプの音をどうして私たちは心地よいと感じるのか?…感覚的なだけでなく理論的に証明してその優位性が更に明らかになれば、この業界で頑張っている多くの先輩や仲間にとって大きな力になるのではないか…最近特にそう感じています。







# by audiokaleidoscope | 2017-07-19 22:52 | オーディオ | Comments(0)

(7/19)ホテルのラウンジで聴く真空管アンプ

昨日泊まった都内のホテル。15年ほど前からお付き合いさせて頂いているTさんが館長をされていることを知り、今回初めてご厄介になりました。市ヶ谷駅から徒歩3分ということでロケも抜群。かなりハイクラスなビジネスホテルですが宿泊代金もお値打ちということで非常に人気のあるホテルのようですが、今回のお目当てはバーラウンジ。水~土の20時から営業されているそうですが、今回無理をお願いして中を見せて頂きました。何故かと言うと…
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カウンターとテーブル席のバーの先にある広々としたラウンジ。ここでウチの音が聴けるからです。テレフンケンPCL86仕様のSV-9Tと懐かしいkit LS3/5a(最終バージョン)。D/AはSV-192Sです。ラウンジのエアボリュームの効果も相まって実にたっぷりとスケール感豊かに鳴っています。
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それもそのはず。Tさんは極上の音でDECCA DECOLAを鳴らすオーディオの達人!オーディオの鳴らし方をよく分かっていらっしゃる!
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もう5年も前になりますが仲間うちでTさん宅にお邪魔した時の写真をFさんのブログから拝借しました。またあの妖艶な音を聴かせていただきたいものです。興味のある方は美味しいお酒とともにTさん肝いりの極上サウンドを体験しに市ヶ谷へ足を運んでみて下さい。

そのあとホテルのチャペルへ。年間300組の新郎新婦を送り出されるという人気の場所なんだそうです。
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手を叩くと残響が上に吸い込まれるていくような理想的な音響空間。
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本格的パイプオルガンも!思わずちょっとだけ弾かせて頂いて感動!素晴らしい響きと余韻。なんでも来年ホテルの改装工事が入る予定だそうで、その間隙を縫ってこんな場所で試聴会やコンサートなんてできたら素敵だろうなあ…そんなことを思わず夢想してしまったひと時でした。Tさんどうも有難うございました!
# by audiokaleidoscope | 2017-07-19 18:46 | オーディオ | Comments(2)

(7/18)ハイエンドクオリティのカッティングスタジオ

今日は都内スタジオの内覧会。多くの音楽関係者,技術者の方々で熱気ムンムン。
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3月に日本コロムビアのカッティングスタジオを訪問させて頂いて、このタイミングでミキサーズ・ラボがアナログカッティングに新規参入。アナログブームもいよいよ本格的になってきたことを肌で感じました。
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GEORG NEUMANN VMS 80。 当時82台しか製造されなかった大変希少なカッティングマシンです。 本機は、「ヒット・ファクトリー」,「マスターディスク」,「スターリング・サウンド」等でご活躍されたChris Muth氏によってチューンアップされたグレードの高いマシンだそう。
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コンソールで使用されているアナログ機材の多くはGrorge Marino氏が使用していたものという事。PYRAMIX(DAW)で最高384kHz/32bitまたは11.2MHz/1bitの音源をD/Aしコンソールを経由してカッティングアンプへ信号が流れます。
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そしてカッティングアンプで逆RIAAフィルターをかけてからラッカーを切るという工程になります。実際目の前でラッカーを切る工程を見させて頂いてディエッサー(歯擦音⁻しさつおん、シビランス-だけを狙ってコンプレッサー処理を施すこと)のかけ具合が大きく音質に影響することが分かりました。
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溝の拡大写真。溝のウロコにようにギザギザしている部分が高域成分。PYRAMIX直の音とラッカー盤の音を聴き較べてみると音の質感そのもの、特に中低域の滑らかさと温度感に大きな差異が出ることが一聴瞭然。
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ANTELOPEのA/D,D/A(中)とISOCHRONEのマスタークロック(下)。最新鋭のデジタル環境とヴィンテージアナログマシンが同居しているのはハイレゾを真空管アンプで鳴らす事に通じるものを感じます。ミキサーズ・ラボでは自社レコーディングの音源は勿論、持ち込み音源のカッティングも歓迎ということで、今後アナログの更なる高音質化が大いに期待されるところです。

先月末にはSONYがアナログのプレスに参入のニュースが駆け巡ったばかり。これからますますアナログが熱く燃えそうな予感に満ちた素晴らしい内覧会でした。ハイエンドな音楽制作環境を提供するミキサーズ・ラボがアナログカッティングで更に飛躍することを確信しました。



# by audiokaleidoscope | 2017-07-19 06:31 | オーディオ | Comments(0)

(7/13)ハイエンド管球ブランドにみた共通点

今回の収録は私にとっても多くのオーディオファンにとっても特別な意味を持つことになるでしょう。

9/1オンエアの「ハイエンド真空管アンプブランドを聴く(フェーズメーション/オーディオノート)」。カタログや雑誌のレビューで見る(読む)ことは出来てもその音を聴く機会は稀。それが自宅に居ながら、自分のスピーカーで機器の音を体験出来、更には機器の開発者自身が語る音作りやポリシー、また製品の特長や強みなどを理解できるチャンスは今まで、そしてこれからもまずあり得ないからです。私自身にとってもこれほどエキサイティングなことはありませんでした。

スタジオ標準装備のSV-192PRO,SV-192A/Dは一旦撤収し、今回はカートリッジからパワーアンプまで全てゲストメーカー一色の音に染め上げてその”生音”をお届けします。
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フェーズメーション斎藤部長

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オーディオノート芦澤社長、マーケティング担当堀部さん


前半はフェーズメーション。
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カートリッジはPP-2000。フォノEQはEA-1000

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プリはCA-1000

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パワーはMA-2000(300Bパラシングル)。


フォノからパワーまで全てモノラル(×2)構成。更にフォノ,プリは電源別筐体という徹底ぶり。フルセットで約700万。増幅系すべての設計に携われる斎藤さんのポリシーは明快。直熱三極管がベスト。NFBは一切かけない。音のトランジェント(立ち上がり)と鮮度と音場こそが命。

そしてその言葉通り極めてリニアリティの高い音。極めてフラットレスポンスでありながら特に高域の情報量とスピード感は今まで体験したほどのない鮮烈さで、これはもう半導体だ真空管だの議論を全く超越したスーパープレゼンスというべき表現。何曲か聴かせて頂いてフェーズメーションサウンドの鍵を握っているのはCA-1000(プリ)ではないかと思いつつ、この尋常ではないSN比の高さを以てこの価格を妥当だというフェーズメーションファンが多数いらっしゃることが大いに納得できる結果となりました。日本刀でスパッと切ったような切れ味と広大な音場が極めて強い印象をとして残っています。

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後半はオーディオノート。

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カートリッジはIO-M。昇圧トランスはSFz。フォノEQはGE-1

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プリメイン Overture PM-2(EL34 ULプリメイン)。
機器間の接続はLS-41を使用。


オーディオノートの製品はまず市場で見ることがない幻のブランド。ケーブルは勿論、カートリッジからアンプの内部配線材、そして出力トランスの巻き線まで純銀の線材を使用。カップリングコンデンサーにまで銀箔を使用し、それらを全て内製(手作業)で一つ一つ作りあげる、まさに工芸品的モノづくりこそがオーディオノートのオーディオノートたる所以。最もシンプルなこの組み合わせで500数十万。

銀の音…それは今まではイマジネーションの世界。極めて繊細で、でも細身の音…そんな先入観がなかったといえば嘘になります。しかしその出音は意外なほどナチュラル。芦澤さんによれば目指すは”自然”で”響きの美しさ”があり”静かな音”。Overtureから紡ぎ出される音はEL34ppとは思えないほど弱音のニュアンスに富んだ静謐さが極めて印象的です。

Overtureがデビューする迄は全て直熱三極管を使ってきたオーディオノート社がEL34を使って三極管に迫るサウンドを目指した力作です。僅かにNFBを掛けることで音に落ち着きが出て活き活きとした感覚を損なわず安定性を確保したということでした。

続いて登場したのはセパレートシステム。

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プリはG-70。パワーはSOUGA(2A3パラシングル)。

オーディオノート社内では”プリティセット”と呼ばれるそうで、最上機種KAGURAの価格を以てすればプリ+パワーで約600万はプリティな価格と言えるかもしれませんが、その真意は音にあるとのこと。まずリファレンス曲を聴かせて頂いて私も膝を打ちました。


なんとチャーミングで豊かな響き!自然な倍音そして余韻、空気感…聴く側を寛ぎに導く音の魔法。芦澤さんによれば”側にいて欲しい彼女のような存在”なアンプになったとのこと。横で聴いておられたTさんも”これは素晴らしい。三極管の極致”と喜んでいらっしゃいました。因みに高級機で211を専ら採用するのは、そのリニアリティの高さと竹を割ったような鮮度感が欲しいからだそうで、こんどTさんと一緒に会社にお邪魔させて頂いて試聴させて頂こうという話になりました。スピーカーは現代ハイエンドが主流で、多くのオーディオノートユーザーがいわゆる真空管アンプでは鳴らし難いものを使い楽々ドライブしておられるとのこと。その制動力の高さも大きな魅力だろうと思います。

今回日ごろ滅多に聴くことが出来ない超高級セットで音を聴かせて頂いた訳で、フェーズメーションとオーディオノートの音はかなり傾向の異なる音でしたが、両社の音に共通するのは音の静けさ。”極めればSNに至る”というのが私にとっての今回の最大の収穫だったかもしれません。開発者自身の主張も併せて体験できた今回の収録で私にとっても忘れられない体験になりました。斎藤さん、芦澤さん、堀部さん、本当に有難うございました!




# by audiokaleidoscope | 2017-07-15 03:52 | オーディオ | Comments(0)

(7/12_2)MUSIC BIRDから国立劇場へ

今日から三日間東京。収録だったりお客さまサポートだったりその他諸々の案件をこなすタイトなスケジュールですが、今日はまず明日の収録のための機材準備から…。

明日の収録は今までと少し流れが違って今から早くもテンション高め。一本目はレギュラー物でゲストTさんと「ハイグレードアンプ特集」。私どもの製品の中で高価格帯でありながら人気モデルに育てて頂いた3機種(SV-8800SE/KT150,SV-91B/PSVANE WE,SV-284D)を同じ曲で聴き較べながらその個性を徹底研究しようという内容。いまのキット屋ラインナップのなかで最も自分がシンパシーを感じるSV-91B∔SV-284D(ブースターモード)の音も時間があれば聴いて頂きたいなと思っています。

明日のハイライトは何といっても二本目。巷間よく聞く”ハイエンドオーディオ”という言葉。90年代後半以降急激に高級化,高額化の一途を辿ったオーディオ。今や単品で100万,200万は当たり前。中には1000万を楽々超えるようなモデルがリリースされても驚かなくなった昨今。その一方で価格と品質(音質)がどこまでバランスしているのか…やはりウン百万の装置は10万,20万とは全く別モノなのか…そう訝る向きもあるという方もいらっしゃるかもしれません。

実は私もそんな一人。雑誌のカラー記事で麗々しいビジュアルを見ることはあっても実際じっくり聴き込んだ経験は殆どありません。そこで我が国を代表するハイエンド管球ブランド”フェーズメーション”さんと”オーディオノート”さんに無理を承知で「番組でその音を聴かせていただくことはできないでしょうか?」…とお願いしたところ、幸い良いお返事を頂くことが出来たのです。憧れのブランドの音を放送を通じて自分のスピーカーで聴けるなんてこと、今まで誰が予想したでしょうか?私自身もこういう形で収録に参加頂けるとは正直思っていませんでした。MUSIC BIRDでしか実現しない究極のメディアミックスと言えるかもしれません。早く音が聴いてみたい…もっと言えばその音を聴いて心底ノックアウトされたい…今はそんな気持ちでいっぱいです。
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そんな訳で明日の収録はいつものスタジオより少し広め。きっとゴージャズな一日になることでしょう!

搬入が終わって東京FMとなりの国立劇場へ。
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皆さんは長唄ってご存じでしょうか。唄と三味線,お囃子で構成される日本の伝統芸能の一つで動画サイトでもその素晴らしさを疑似体験することが出来ますが、大学の同級生のお父様が家元で本人も師範(但しそれを知ったのは卒業後25年近く経ってから)というご縁から今日伺った訳です。数年前に名古屋で彼女の舞台を見てとても感動し今回はちょうどタイミングが合ったので二度目のお席にお邪魔しました。

こうやって遺され、伝えられていく文化の奥深さと力強さにしばし陶然と…。楽器の上げ下げ、扇子の上げ下ろしなど一つ一つの所作の美しさを見ていると今の日本人がどこかに忘れてきた何かを思い出させてくれるようです。

清々しい気持ちで今から明日の進行と選曲を考えます。真空管アンプが長唄のように次の時代に受け継がれることを願いつつ…。



# by audiokaleidoscope | 2017-07-12 20:28 | オーディオ | Comments(0)

(7/12_1)トライオード vs サンバレー

諸事情にて更新に間が空いてしまいましたが、無事戦線復帰しました!

今日は久しぶりのyoutubeアップです。直近のアップが「同じタマで一本勝負!①(Elekit+ADVANCE vs Sunvalley) 」(2/3オンエア)でしたので、今回はその続編「同じタマで一本勝負!②(Triode vs Sunvalley) 」(2/17オンエア)を追加アップ。
真空管アンプ界のトップランナーであるトライオードのアンプに対してサンバレーアンプはどこまで健闘できたのか?…是非ご自身の耳で判断いただければ幸いです!31:00前後の八木Dの伝説の超絶ツッコミ発言にも要注目ですよ!!

# by audiokaleidoscope | 2017-07-12 07:29 | オーディオ | Comments(0)

(6/30)都市と自然の共存

高原のキャンプ場…いやいやそうではありません。ここは名古屋の中心、栄(さかえ)。その名古屋のランドマークであるテレビ塔を中心に南北に走るグリーンベルトで都市と自然の共存を考えるイベントをやりたい…という話を伺ったのが3月か4月。経費はクラウドファウンディングで捻出することになるので成立するかどうかは分からないが協力して欲しい…そんなことから関わったこのイベント。今にも泣きだしそうな天気の中で準備が始まりました。
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100年後も都市の中で「森を感じられる街」…Connecting Greenをテーマに様々な準備が進んでいきます。
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こんなテントでゆったりとした時間を過ごせたら素敵だろうなあ。イベントテーマは「グラマラスキャンピング」。
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日本では余り見かけない北欧のキャンバステントの中にはハンドメイドのウッドチェアー、ベッド、ソファー、蒔きストーブ、アメニティが完備、お食事は本格的なフレンチを。
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会場中央部には星をイメージしたエレガントなデザインのビッグシェードが森を彩ります。贅沢な空間で寛ぐリビングスペースやバー、レストラン、ダイニングとして活用。
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テントのなか食事スペース本格的ジビエとアコースティックな音楽のコラボが始まろうとしています。だんだん辺りが暗くなってきて雰囲気が盛り上がってきました。
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私の今回のミッションは音楽でこのゴージャスなイベントをサポートすること。屋外で完全オープンな環境で真空管システムを稼働させた経験はさすがにほとんどなかったので機器の構成は結構悩みました。聴感上の指向性がシャープで抜けの良いサウンドを目指した結果…

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PCに環境音楽や自然音の生録音源を入れてSV-192PRO,SV-192A/D,SV-S1628D/845で鳴らしました。スピーカーはLM69で。鳥のさえずりを録った生録音源では「本当に鳥が啼いてるのかと思った」とたくさんの方から言われましたが、自然でうるさくなく、でもしっかりと浸透する音が出せたと思います。
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ディナータイムに入りアイリッシュバンドの生演奏が雰囲気を一層盛り上げました。100名あまりのエントラントは地元はもちろん東京はじめ各地から。盛装した大人たちのゴージャスなパーティ。都会の喧騒から逃れた静かな森という相反する魅力を併せ持った空間のなかで楽しむ「グランピング」(Gloulomous ∔ Camping の造語)がこれから一つのムーブメントになるのではないか、そんな気持ちになった、とても良いイベントでした。
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また来年もやりましょう!次回は9月くらいがいいかもね(笑)。



# by audiokaleidoscope | 2017-07-02 10:34 | オーディオ | Comments(0)

(6/22)小型,中型真空管アンプの魅力 & ターンテーブル2つのサンプルを聴く

MUSIC BIRD二本録り。一本目は7/21オンエアの「小型,中型真空管アンプの魅力に迫る」というテーマ。
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左からTEC-AMP 10B,TU-8150,SV-9T SE,SV-23D/6C6。いつも2台しか載らないテーブルに余裕で4台が並んでます。
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まずはTEC AMP 10B。132(幅)×96(奥行)×100(高さ)mm(真空管及び突起部含まず)というコンパクトさ。球はEi ElitesのECL805E(6GV8)です。Eiは旧テレフンケンの工場設備をユーゴスラビアに移設して稼働していた工場。操業を停止して何年にもなりセミヴィンテージ扱いされつつある状況です。出力は2.5W/chですが一聴して高域の伸びと明るさが際立つ爽快な音が印象的でした。

TU-8150は6AQ5シングル。6V6のMT管バージョンといっても良い球で、その昔五球スーパーラジオの低周波出力管として多用された極めてポピュラーな球です。製品に付属しているのは高信頼版のGE 6005W。TEC-AMPとの音色の差異は中域の解れ感に現れました。よりタマらしい寛いだ表現になったという感じです。

そしてTU-8150の最大の特徴は極めて簡単に出力管を6V6に交換できるところ。6V6はUS8ピンソケットですのでMT9ピンの6AQ5との差し替えは基本的に無理なのですが、そこはエレキット!出力管ソケットをユニット化して2本のネジだけでリプレイス可能にしたところが画期的です。その特徴を最大限に生かすべくJJ 6V6Sを標準装備(6AQ5もついて2種類の聴き較べができる)別注モデルがTU-8150SVです(参考記事はこちら)。せっかくの機会ですのでSV仕様の音も聴いていただくことにしました。
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シャーシサイズに比して出力管の存在感が少々寂しい感じの6AQ5仕様でしたが、6V6に替えるとグッとオーラが増す感じ…イッパシの真空管アンプの顔になりました。書き忘れましたが試聴はUL接続で行いました。6V6仕様にすることで音質…というよりアンプのグレードそのものが2ランクほどアップします。コスト対策としての6AQ5標準アンプにはなっていますが、このアンプは明らかに6V6においてその真価を発揮すると申し上げて良いでしょう。番組最後にゲストのTさんが印象に残ったアンプとしてTU-8150SVを挙げておられましたが、私も全く同感の好表現でした。
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後半戦は超小型プッシュプルとして10数年に亘り人気モデルとして一線を走り続けるSV-9T SEと2011年デビューのベストセラーモデルSV-23D。

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出力管は松下 6GW8で試聴。デビュー当時の「小さな巨人」というニックネームの通り、低能率の鳴らし難い小型ブックシェルフなどを楽々と制動するドライブ力の高さは今も健在で、プッシュプルアンプでしか聴けない厚みと倍音がこのサイズ、この価格で楽しめるところが9Tの最大の魅力です。
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そしてMUSIC BIRDでは恐らく初登場のSV-23D。今回は初段6C6バージョンで試聴。出力管はキット標準装備のRCA 807(1940年代)。ボンネットを外して写真を撮ると…このアンプが今の1616シリーズに繋がるモデルであったことが改めて分かります。本格的な手配線キットでありながら廉価で音質的にも徹底的にこだわったMADE IN JAPAN。サイズ的には16シリーズよりさらに2回りほどコンパクトですが音は本格派です。
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これが内部配線。これぞ原点!半世紀以上前から何も変わっていない真空管アンプの定番的スタイル。まるでエジプトのヒエログリフ(hieroglyph)を観るようですね。Tさんが23Dで使っていらっしゃるWE350Aも登場し、今回の中小型アンプ特集に華を添えてくれました。廉価=低品質ではないことをしっかりプレゼンできた収録になったと思います。

二本目は8/4オンエアの「ターンテーブル2つのサンプルを聴く」というテーマ。先日のアナログオーディオフェアのデモの完全再現版という感じでリファレンスソースもカートリッジも同じにしてA/B比較を行っています。
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前半はDENON103で4枚のLPを使用しサンプルA(上)→サンプルB(下)の順で比較試聴。それぞれの仕様はフェア会場で配付させて頂いたアンケート用紙を参照してください。違うのはターンテーブル本体だけで、その他の全ての環境は同一であるにも関わらず歴然とした音の違いにTさんも驚いておられる様子でした。Aは音像的なパワフルさ、Bは音場的な繊細さ。前にも書いたかもしれませんが不思議なのは聴感上の音量がBの方が1dB~1.5dBほど低いこと。これはオンエアを聴いていただいてもはっきり判る筈。Bの方がスピーカーの両側に展開する音場のステージが広いので積分的には同じエネルギーということかもしれませんが、改めて聴いても何とも不思議なことです。

後半はカートリッジをOrtofonSPU#1にチェンジ。オルトフォン=クラシック向きと考えている皆さんには是非オンエアを聴いて頂きたいと思います。カートリッジ本体重量30g,針圧4gの重量級カートリッジから極めてワイドレンジで情報量の多い再生をオンエアでも楽しめる筈。きっと考えを改めて頂けると思います。オルトフォンでもBの方が空間的表現においては優位で、女性ヴォーカルの間接音的ニュアンスや弦の倍音感は格別です。Aは音がグッと前に出る感じでパワー感溢れる描き出しです。ベルトドライブ,ユニバーサルアームという共通仕様の先にこれだけの差異(アナログの奥深さ)があることをリスナーの皆さんに知っていただく意味でも今回のオンエアは重要な意味を持つでしょう。
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2時間の収録が終わって”いやあ、今回の収録は楽しかったね!”と二人で振り返ることが出来たのは何より幸せなことでした。Tさんが”こりゃ、どっちが良いなんて言えないよね。両方良いもん”…っていたのがとても印象的でした。




# by audiokaleidoscope | 2017-06-24 06:50 | オーディオ | Comments(0)

(6/17)新旧のはざまで

アナログオーディオフェアが終わって今週は各地から試聴のお客さんが。大阪,福井,滋賀,千葉…。みんな目的はこれ。
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フェアと同じ試聴音源を使い、同じようにA/B比較をやるという流れ。改めてショールームで細かく聴き込んでいくと別の発見も。TypeA(黒)はワイドレンジで良い意味で音像的でガッツのある描き出しが特徴。Type(B)はハイファイ的で音場の広さと情報量の多さ。不思議なのはカートリッジも針圧も後続の増幅系も全く同じなのに聴感上の音量が1dB~1.5dBほどBの方が低く感じること。言い換えればBの方が静かに鳴る、というと分かりやすいのかな…敢えていえばAはMM向き,BはMC向きということかもしれません。

話は変わって今週の出来事。後ろを振り返る余裕もなく突っ走ってきたこの19年…。卸はいやだ、直接お客さんと一緒にモノづくりを…と思いながら気がつくと今になっていたという感じですが、ふと取った電話のお問い合わせは何と15年前のムック「おとなの工作読本」(誠文堂新光社)の広告について。
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”SV-7(五級スーパーラジオキット)が欲しいんですが”と仰る方はおそらく70代。IFT(中間周波トランス)の調達が出来なくなって泣く泣くディスコンということをご説明しながら、会社的には過去の製品がお客さんにとっては過去で何でもなく”いま”であることをちゃんと覚えておかなくてはならないと改めて感じました。SNSでこのことを報告すると”私もこのムックまだもってるよ”という方もちらほら。趣味の世界に新しいも旧いもないんだなあ、と。

そして同じ日。今度は球についてのお問い合わせ。機種名が曖昧ということで送っていただいた写真を見て驚愕。
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何と私の初代モデル”SV-1”(300Bシングル)。7044‐300B‐5AR4という構成で300Bは交流点火(ここはブレてない…笑)。おそらく総製造台数100台程度しかないスーパーレアモデル(1999)。まさかこのような形で再会できたことも驚きながら、現役で愛用頂けていることに心から感動しました。喉元まで”譲っていただけませんか?”と言いそうになるのを抑えながら、つい目先の事、先の事に心尾を奪われがちな仕事でありつつも自分の足跡(歴史)を忘れてはイカン!と強く感じました。

お客さんにとっては一台こそがすべて。そんなことを思い出させてくれた一週間でした。



# by audiokaleidoscope | 2017-06-17 10:22 | オーディオ | Comments(0)

(6/11)アナログオーディオフェア二日目

二日間のアナログオーディオフェアが終わり、都内での用事を消化して会社に戻ってきました。機材をショールームに復帰してホッとひと息。改めて二日目(というより今回のフェア全般)を振り返ってみたいと思います。

今まで初出展させていただいたアナログオーディオフェア、結論から先に言うと大正解だったと感じています。何より新しいお客さんとの出会い…おそらく全体の半数以上が私どもの事を名前は知っていても実態をご存じない方だったのではないでしょうか。プラスアルファ程度のつもりで持っていった16シリーズをご覧になって価格に驚きの声を上げられる方の実に多かったこと。いかに私どもがまだ知られていない存在であるかということを痛感しました。

二日目は時間をつくってなるべく他社のブースを覗かせていただきデモを聴かせて頂きました。たくさん写真も撮ってきましたので、そのなかで”おっ!”と思ったものをご紹介しておきます。
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今回何十という出展社のなかでその規模,展示,プレゼンテーション,集客…最高のパフォーマンスを示されたのはテクニクスだったのではないでしょうか。デモ中のお客さんの入りもダントツで特に初日は立錐の余地なそというほど。まあ会社の規模が違いますから…と言ってしまえばそれまでですが、それ以上の何か…それは伝えたいモノと気持ちがしっかりと来場者に届いたからでしょう。写真のSL-1200GRはもちろん、アンプもスピーカーもトータルで魅せるところはサスガです!

オフィシャルイベントでは…
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これはMJ(無線と実験)のデモ。柳沢正史さんがEimac 100THアンプでLPとSPをALTECのスピーカーで鳴らしていらっしゃいました。カートリッジはGEバリレラ。浸透力のあるスカッと抜けたサウンドが良かったです。
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これはMAYAさん(Vo.)のライブ。これも超満員で且つ物販はLPもCDもソールドアウトという盛り上がり。オーディオマニアの女性ヴォーカル好きはいつの時代も不変ですね。

もちろん出展社みな工夫を凝らした企画を展開。
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TOP WINGはピーター・バラカン氏を招いてトークショー…いやディスクジョッキーをやって大人気でした。製品関連で気になったブースをご紹介しますと…
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rega(UK)のターンテーブル。オーディオをポップに楽しもう!という感じが良いなあ、と。価格も実にリーズナブル。手軽にアナログを始めたい若者に勧めたくなりますね。
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TEACもリーズナブルなプライスで頑張っています。アナログ復興ブームも第二期に入りボリュームゾーンの製品をいかに投入してシェアを奪取するかというフェイズに入りつつあることを今回改めて感じました。
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こちらは6/1から輸入元がD&M(デノン/マランツ)に変わったpro-ject(オーストリア)の製品群。正式に導入が決まっている製品はまだ僅かなようですが、以前の国内価格の半額(以下)で急攻勢をかけて来そうな勢いです。これも一つの台風の目になりそうですね。

もちろんハイエンドゾーンも健在です。値段を見て音を聴いて溜息をつく…これもオーディオショーならではの楽しみです。
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巨大な211アンプが目を引くA&Mのブース。国内だけでなく海外でも人気の高いブランドですが、なかなかこうやって聴ける機会が多くないハイエンドブランドです。個人的にはもっと大型のスピーカーで朗々と鳴っている音を聴きたかったなあ、という気も…。
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これはTechDAS(テクダス)のAir Force III。テクダスの中ではエントリーモデルですが、それでもオプションやらを追加すると200万オーバーというもの。最上級機種のAir Force Iは1100万だそうです。スゴい!…欲しい!!
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増幅系ではPhasemation(フェーズメーション)が際立っていました。300Bのモノラルパラシングル300Bのバイアンプドライブ(計4台)で500万。その他オリジナルのカートリッジ,フォノ,プリまで入れると一軒家が建つという…。デザインもエレガントで素敵です。
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左に写っているアンプはオーロラサウンドのPADAというEL34三結パラPP。これも良い音していました。価格98万円と聞くとなんだかちょっとお値打ちに感じてしまう、オーディオショーの怖さ(笑)。

大きく言うとプレーヤーは価格が下がってきているなかで増幅系(特に真空管系)は高止まり感がある…そんな状況の中で奮闘している「中庸系」がトライオードと私どもという感じになるでしょうか。
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トライオードのいつもの見慣れたワインレッドのカラーリングの中に見慣れないアンプが…。ブラックとステンレスのコンビネーションでKT150のPP(右上)が今回初登場。その名は「武蔵」だそうです。主に海外での販売をイメージされているのでしょう。要注目ですね。

そして最後に私ども。今回の最大の目的であった2つの製品サンプルの比較試聴によるお客さまアンケート。
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二日間で約100件の貴重なご意見をいただくことができました。改めてご協力いただいた皆さんには心より御礼申し上げます。正確な集計はこれからですが、すでにハッキリした傾向が出ていて、おお!そうですか…フムフムという感じです。結果は10月の真空管オーディオフェアに何が出るかで決まり、ということにさせて下さい。もちろんこのまま製品化されるわけではなく、まだまだ改善,改良の余地があると思っていますので。

アナログ関連に限らず、オーディオ全般に言えることですが、極端に安いか、極端に高いか…ちょっと乱暴な言い方になるかもしれませんが、この”ふたコブ駱駝”の価格構成がこの業界の最大のクリアすべき課題ではないかと感じます。安いに越したことはない、でも安かろう…は要らない。もちろんお金に糸目はつけない…という方もたくさんおられる訳ですが、今回のアンケート結果に色濃く表れていたのは「価格は普通…でも品質に妥協のないモノが欲しい」というお客さまが如何に多いかということです。私どものアンプが球つきで大体10万~30万中心。今いちばん業界的に少ない”中くらいの価格で良いモノ”を目指して奮闘している訳ですが、今回展示させて頂いたアナログプレーヤーでも全く同じ傾向がフリー記入欄に書かれた皆さんの想いと共に伝わってきている気がします。
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並みいる大メーカー,大先輩たちに交じって今回久しぶりの合同展に出させて頂いた訳ですが色々なことを感じ学びました。実に世間は広く、そして多彩でありながら多くのお客さんが考え、望んでていることはそれほど大きく変わらないということ。少なくとも私どもに期待されていることが今回さらに明確になったような気がしています。
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ウチもひと目ぼれされるような魅力ある製品を作らないと…(笑)。そのためには周到かつ綿密な計画も必要ですが、自分の感覚(感性)を信じて突き抜けるパワーも同時に忘れないでいたい…今回とくにそう感じた気がします。

来年も是非出展させて頂きたい!…そう心から思えたアナログオーディオフェア2017でした。お世話になったすべての皆さん、有難うございました!!また来年会いましょう!!



# by audiokaleidoscope | 2017-06-12 19:24 | オーディオ | Comments(0)

(6/10)アナログオーディオフェア初日

初出展のアナログオーディオフェア初日。ぶじ終わりました。

まず感じたのは会場の熱気。今までいろんなイベントを見てきましたがブースによってお客様の入りにバラツキがあったり、デモ内容にもレベル差を感じたりすることが多かったのですが、今回どのブースを覗いても試聴席は満席どころか立見が出るような状況で、会場全体が非常にお客さんのパワーと情熱に満ちた非常に良いイベントだと感じました。

そしてもう一つ。正直今回大部屋出展で「ホントは個室が良かったなあ」という気持ちもあったのですが、一日終わってみると他のメーカーさんのデモをじっくり聴かせていただくことが出来て大部屋でよかったなあ、と感じています。確かにデモ時間は短い。一日2回、それも短時間のデモしか出来ないことは少々勿体ない部分もあるかもしれませんが、その分多くのお客さんと色々お話が出来たり、製品に対する質問や要望を直接伺うことが出来ることは大きな収穫でした。そして何より他のメーカーさんのデモを聴いていて本当にオーディオと音楽を好きな人たちがこの業界を支えているんだなあ、という嬉しさと誇らしさを感じることが出来て、とても満足しています。みんな最高!です。

会場の様子ですが…
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これが私どものブース(503号室)。お隣はD&M(デノン/マランツ)さんです。展示だけですが16シリーズも並べています。
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これは試聴席の前に並んだ各社のパワーアンプ。今回284Dと91Bを持ち込みました。私どものアンプだけがヒト桁安い価格帯で少々不釣り合いな感じもなくはありませんが頑張ってます。デモスピーカーはソナス・ファベールとB&W。私どものデモではB&W 804D3で行っています。
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これが今回の主役。サンプル2種(TypeA/TypeB)を並べて交互に音を聴いて頂いておりますが、試聴頂いたお客さんにアンケートをとらせて頂いてどちらが皆さんのニーズに近いのかを確認させて頂いています。ベルトドライブでユニバーサルアームという点では共通ですが、それぞれに特徴があり、私としてはそれぞれに想いもあり、どちらかに絞りこむことが出来ていません。今回のアンケート結果に基づいて更に音質と品質を高めつつ、皆さんのニーズによる近いものを作りこんでいきたいと思っています。一人でも多くの方にアンケートにご参加いただきたいと思っています。
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デモ中はこんな感じ。真空管オーディオフェアでいつもお見掛けする皆さんもデモを聴いて下さって百万の援軍を得た想いでしたが、新しいお客さんとの出会いも実に新鮮。二日目も完全燃焼したいと思います。少し時間をとって各社のアナログプレーヤー群の写真も撮らせて頂いてアップできたらなあ、と思っています。初日に来られなかった皆さんも是非ご来場ください。私のデモは12:20~/16:00~の二回です!!





# by audiokaleidoscope | 2017-06-11 06:17 | オーディオ | Comments(0)

(6/6)今週末のアナログオーディオフェア…出展内容は??

今週末はいよいよアナログオーディオフェア2017。例年このタイミングでは単独試聴会をやってきましたが、今回仲間の誘いもあり初出展させていただくこととなりました。場所はいつもの損保会館ですが、毎年10月の真空管オーディオフェアとはかなり様相が異なり大手ジェネラルオーディオメーカー(言うならばメジャーレーベル)が多数出展するなか、私どもインディーズレーベルも頑張ってこようと思っています。

出展メーカーは錚々たる顔ぶれ。私どもが出展する503号室だけでもDENON,フェーズメーション,オーロラサウンド,ViVラボ,GRADO(順不同)という大物揃いで、こういう大部屋出展が15年ぶりの私どももいつもと違うワクワク感でいっぱいです。

単独試聴会のように全機種を並べて総まくり試聴という訳にいかない大部屋出展ですので今回ポイントを絞りました。一つはアナログプレーヤー試作モデル(二種)の聴き較べ。一昨年からずっと取り組んでいるアナログプレーヤー開発プロジェクトですが、仕様変更や検討を重ねた結果いずれも満足いく品質と音質が得られるところまで来れたと自負しています。製造メーカーも仕様も価格も異なる2つのサンプル。どちらが皆さんのニーズによりマッチするのか…今回の出展で見極めたいと思っているのです。

つまり2つのサンプルを今回会場で見て頂き、音を聴いて頂いて、ご来場の皆さんにアンケート(回答いただいた方に粗品あり)をとらせて頂いたうえで最終的に一本に絞り込んで検討するという、私どもにとって非常に重要なイベントになるでしょう。

最終サンプルですが、まずは「Type A」。
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これはオールEU製。製造元を聞けば誰もが知っている有名メーカー製です。アームはアルミ製でダイアモンドカッターによる高精度加工品。アームの感度(盤面への追従性)が最大の特徴です。ベースは二重構造になっており、アーム,モーターはフローティングされていますので外来の振動等の影響を極めて受け難くなっています。加えて新開発のインサイドフォースキャンセラーによりスタイラス(針先)が内周にいくほど大きくなるキャンセル量が大きくなるよう工夫されています。

そしてこちらが「Type B」。
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こちらは三回目の試作で思い切ってアーム,モーター,フォノケーブルにMADE IN JAPANを採用しました。特にアームは数十年に亘る実績を有するアームメーカーの手によるもので、ヨーロッパ市場ではアーム単品で邦貨換算10数万円で販売されているものをベースとしています。

いずれもベルトドライブならではの滑らかな音質と聴感上の高S/Nを心ゆくまで楽しんで頂ける品物に仕上がったのではないかと…。気になるのは値段ですが、これは予価として当日発表させて頂く予定です。AよりもBの方が高くなりますが、それでも皆さんのご期待を裏切らない価格設定をしたうえでA/Bどちらが人気なのかを調査させて頂きたいと思います。是非アンケートご協力をお願い致します。

アンプにつきましては当社のリファレンスシステムを2種類用意します。
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845システムと300Bシステム。いずれも真空管アンプユーザーの憧れの球である訳で今回はアナログソースを人気出力管で楽しむひと時となるでしょう。

注意が必要なのは私どものデモは二日間で4回(各35分~40分)しかないこと。いつもの単独試聴会のひといコマ2時間とか3時間というのとはかなり状況が異なりますので、来場を予定されていらっしゃる方は時間帯を事前にチェックいただくよう、お願いします。

6/10(土)
13:20~13:55
新アナログプレーヤー(試作)ニ種の競演!
製品化アンケート実施(粗品あり)

16:40~17:15
真空管アンプで聴くLPの悦楽!
SV-284D(845) vs SV-91B(300B)

6/11(日)
12:20~13:00
新アナログプレーヤー(試作)ニ種の競演!
製品化アンケート実施(粗品あり)

16:00~16:40
真空管アンプで聴くLPの悦楽!
SV-284D(845) vs SV-91B(300B)
スペシャルゲストあり…かも?

使用ソース(予定)は

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等をかけようかなあ、と思っています。さて、どんな二日間になるでしょうか?…とても楽しみですね。会場で皆さんとお会い出来るのを楽しみにしています!!






# by audiokaleidoscope | 2017-06-06 15:45 | オーディオ | Comments(0)

(6/3)”FMジャズ喫茶”6月OA(その1)

昨日の夜から出ずっぱりで先ほど帰宅した関係で少し出遅れてしまった感もありますが、今日22時~OAの”FMジャズ喫茶Pitch”(ちょうどいま聴きながらブログをしたためている訳ですが)、今回はジャズの名門レーベルRiverside(リバーサイド)について音源を聴きながらマスターKさん,常連客のSさんとの鼎談を展開しています。

毎回OA後に”あの曲名をもういちど教えてくれる?”というリクエストをメールでいただくことが多いので、今回からSさんのコラムと連動して内容,曲目をOA前にお知らせすることになりました。今回の内容は5/22付のコラムですでに出ておりますので、”おお!これをかけたのか!”という方はぜひ来週のリピート回を聴いて頂ければと思います。

Pitch FMで枠をいただいてはや5年。最近はライブ感を重視して曲目こそ事前に決めるものの、あとはすべてアドリブというジャズ番組ならではの自由な感じでやらせて頂いています。これまで聴いたことないという方、ネットでも聴けますのでひと時お楽しみいただければ幸いです!
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# by audiokaleidoscope | 2017-06-03 22:44 | オーディオ | Comments(0)

(6/1)エレキット製品価格改定!!

5月はいろんな社外イベントがありました。MONOマガジンのイベント,OTOTEN2017,フォトグラファーとのコラボなど・・・。その過程で沢山の人と出会い、いわゆる非オーディオ系の皆さんとの交流を通じ、自分が思っている以上に「良い音で音楽を聴きたい!」,「自分で創ることにも興味がある」という方が多いことを知りました。それも若い方が・・・。

その一方で「ホントに自分で出来るだろうか?」,「うまくいかなかったらどうしよう?」という不安から最初の一歩が踏み出せていないことも改めて認識しました。確かに最初から10万,20万というキットにトライできる方は多くありません。私どもにも日々いただくお問合せの中で一番多いのが「初心者でも大丈夫なんですかねえ・・・」という内容からもニューカマーの皆さんの想いはしっかり共有させて頂いています。

そんな時いつも申し上げるのが「まずはエレキットで成功の感動を味わってみて下さい」ということ。自社製品ではなくともエレキットとは公私の間柄を越えて20年以上のお付き合いになりますし、今まで数え切れない方が一台目にエレキットを選び、真空管アンプの音の良さに目覚め、ドンドン腕を磨き、プロ顔負けのモノづくり達人になった過程を見守らせて頂いてきました。作り易さ,鉄壁のサポート,そして何より価格の安さ。その"エレキットイズム"と私どもの創業時から不変のミッションである「モノづくりの歓びを一人でも多くの人に!」・・・この点で私どもは一心同体だと感じています。

今日からエレキットのレギュラーモデル,そして私どものスペシャルモデル4機種に関し思い切った価格改定を行いました。少しでも敷居が下がって一人でも多くの方にこの感動を味わって頂きたい・・・そんな願いを込めたキャンペーンです。
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いろいろと買う前に訊いておきたいこともあるでしょう?ハンダごては何W?,ハンダはどれを選ぶ?その他の工具は何が要る?・・・そういうことは電話でもメールでも結構ですのでお問合せ下さい。エレキット製品だけで過去1万台以上の出荷実績がある私どもならではのお手伝いをさせて頂きます!!

最初は誰もが素人です。最初から上手な人なんて誰も居ないのです。何事もエイヤ!という気合いと後は経験です。今日最後にお見せするのは私どものSV-4(KT66pp)を作られたSさんの素晴らしいワイヤリングです。
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何度見ても惚れ惚れする美しさ。ここまで登り詰めるためには永年の経験(言い換えれば数え切れないほどの苦労と失敗)を重ねてこられたと拝察しますが、嘗ての「モノづくりニッポン」の将来が危惧されるなかで、こういうシゴトを見させていただくと、マダマダこの趣味も捨てたモンじゃない!ととても嬉しくなりましたのでご紹介させて頂きました。

いままで躊躇していた皆さん、自分で作った真空管アンプで音楽を聴く感動を一緒に味わってみませんか?こんな楽しい趣味、なかなか他にはありません(笑)。



# by audiokaleidoscope | 2017-06-01 09:49 | オーディオ | Comments(0)

(5/26_2)ダンスと写真と音楽のコラボレーション

横浜を出て世田谷につく頃にはすっかり夜の帳(とばり)がおりて昼間の喧騒とは違う表情を見せはじめます。
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今夜はここで面白いイベントが…。
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ここは平間写真館TOKYO。先日の管球王国での特集記事(インタビュー)に参加してくださった平間さんのイベントにお邪魔してきました。
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まずは橋本さんのパフォーマンス。
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そして平間さんと橋本さんのフォトセッション。平間さんが撮った写真がリアルタイムに映し出されるごとに歓声があがり背筋がゾクゾクするような快感が。それは静的でものである写真がまさに”動いて”いるようなイリュージョンであったかもしれません。
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橋本さんがご自身の彫刻と一体化するような感覚。この体験も初めてのものでした。
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音という点ではSV-2(845シングル)とLPが一つの触媒になってくれたのではないかと。動と静が一つになって観る者に訴えかけてくるもの。ダンスも写真も音楽も不可分な芸術であることを感じたひと時でした。実にエキサイティングでした!




# by audiokaleidoscope | 2017-05-27 09:46 | オーディオ | Comments(0)

(5/26_1)リスニングルーム訪問

今日はまず埼玉のSさん宅訪問。
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Sさんは元々SV-8800SE/KT88でJBLのバーチカルツインを鳴らしておられましたが、スピーカーをソナス・ファベール(伊)に替えられ、8800SEの出力管をKT120に変更したいということで調整を兼ねお邪魔してきました。
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ソナスならではのしっとりとして豊かな鳴りっぷりが非常に印象的でしたが、球をKT120に替えて低域のカタチがしっかりと見えるようになり端正さと立ち上がりの速さが出るように。JBLとソナスでは出音が全く違いますが、球を替えるだけでアンプがスピーカーに寄り添えるのは真空管アンプならではの世界。これからエージングが進むにつれ、更に良い音になることでしょう。

埼玉から向かった先は横浜。久しぶりのKさん宅です。
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いつお邪魔しても溜息の出る素敵な洋館。前回お邪魔した時とスピーカーの配置が変わり、機器にも変化が。
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DACはSV-192PRO。プリはSV-192A/D
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パワーアンプはSV-8800SE/KT150に加えSV-91B/PSVANE WE仕様(初段WE310Bスモールパンチ)が仲間入り。スピーカーはGenesis VというハイエンドモデルですがKさんは特に91Bで鳴らした時の音が最近お気に入りとのことでした。

スピーカーの左右と背後に十分な空間をとった理想的なセッティングも相まってスピーカーの存在が消えて音楽がポッと浮かぶイリュージョン。何より初段をWE310Bにアップグレードした効果が大きく、音の弾力性,粒立ちの細やかさだけでなく音楽の温度感全体まで上がって”超いいね!!”という音でした。ムローヴァのヴァイオリンは絶品!是非またゆっくりとお邪魔させて頂きたい、Kさん宅の音でした。

この後、ふたたび都内へ。ちょっと面白いイベントのお手伝いです。内容は次回アップをお楽しみに!!





# by audiokaleidoscope | 2017-05-27 08:32 | オーディオ | Comments(0)

(5/25)”遺す”使命

MUSIC BIRD二日目は「真空管・オーディオ大放談二本録り。
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一本目(6/23OA)は昨日の反対で清原さんをゲストお迎えして「逸品館 清原さんが選ぶナンバーワン真空管アンプはこれだ!」というテーマで三極管/多極管/送信管/シングル/プッシュの計4類型5機種を聴いていただきそれぞれの感想を伺いました。日ごろ真空管アンプというカテゴリーの中でモノを考えがちな私たちと違い、半導体アンプ,デジタルアンプ,真空管アンプを全俯瞰的に見た時の真空管アンプの在り様という視点から非常に興味深い意見が飛び出して思わず唸らさせる一幕も。かくして清原さんがナンバーワンに選ばれたのはSV-S1628D/211仕様はどんな音だったのか…真空管アンプファンならずとも必聴です。
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二本目(7/7OA)はいつものTさんをお招きして久々の真空管プリ比較試聴。まずはプリなしの音を聴いてからSV-722(C22),SV-192A/D,SV-300LB,SV-310と価格順に試聴。”プリなんていらないでしょ?”という方には今いちどこちらを読んでいただきたいと思いますが、良質なプリを加えることでローレベルの情報量や表現力,ニュアンスが増し、音楽を聴く歓びが拡がっていく楽しさを感じて頂ける二時間になったのではと思います。

特に後半のSV-300LB,SV-310はちょっと世界が違う音。トランス出力ならではの表現力にTさんも私も改めて納得!という音だったように思います。この二機種はオマケでTさんのヴィンテージ球バージョンの音も収録していますので皆さんもどう違うのか、ご自身の耳で確認してみてください。

今回二日間、3本の収録を通して強く感じたことがありました。それは単にビジネスという観点でなく、私は真空管アンプを少し大袈裟ですが一つの”文化”として遺すことが自分のミッションなんだと思っている事に改めて気づいたと言い換えてもいいかもしれません。

今回の上京前日、あるメーカーの社長さんと電話で話していた時のことです。真空管機器専業メーカーとして20年近いお付き合いのある会社ですが。”これから何を作ります?”と伺った時に”いやもうね、CDプレーヤーを買う人いないでしょ?D/AコンバータにはUSBだけついてりゃ良いんですよ。同軸も光も必要ないし、パワーアンプももういいんじゃないですか。ヘッドフォンアンプですよ。ウチの倅もスピーカーで音楽なんて聴いてないしね。ヘッドフォンで5万円ぐらいのものが売れるんならヘッドフォンアンプも5万ぐらいまでは大丈夫じゃないんですか…”とお話されているのを聞いて唖然としたというか非常に寂しいなと感じました。

ビジネス的に売れるもの(市場があるところ)へ向かうのは間違っていないし、ビジネスとしては当然であるともいえるでしょう。一方でみんなが売れるものだけを見てそれだけを創っていたのでは音楽を聴くオーディオという奥深い文化が歪(いびつ)なものになってしまう。私は売れる、売れないよりも、真空管アンプで音楽を聴く歓びと真空管アンプそのものの音の気持ちよさを絶対に残す(遺す)べきと思っているからこの仕事をしてるのかも…ふとそんな風に気づいた気がします。

売れる、売れないよりも大切なこと、それは利益や効率という概念から程遠いものであることは何より自分が一番分かっています。でも(だからこそ)、次の世代の方にオーディオの楽しさと真空管アンプの魅力を伝えたい、それは自分の最大の目標なのかも…と感じた今回の収録でした。





# by audiokaleidoscope | 2017-05-27 07:46 | オーディオ | Comments(0)

(5/24)清原さんの番組ゲスト

今日から四日間の東京。最初のミッションは大阪のオーディオ店『逸品館』の代表、清原裕介さんの番組のゲスト。
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清原さんと差し向かいで対談するのは一昨年の音展での公開収録以来でしたが、先々週清原さんのデモを聴いて逸品館健在なり!を実感したばかりでしたので1時間の番組がアッという間でした。

お互い異業種からオーディオ業界への転身、音への想いを具現化するためのオリジナルモデル開発や音楽とオーディオに対して驚くほど共通点が多い私たち…単なるオーディオ屋の対談で終わろう筈がありません。オーディオは機器でなく、使う人こそが主役であること。そしてブラックボックスになってしまってスペックばかりが表出する今のオーディオに対してオーディオは楽器の如き個性豊かな存在である、という点においても同じ視点であることが確認できた収録であったと思います。ぜひオンエアで清原さん、そして私の想いの丈を感じて頂ければ幸いです。

明日は「真空管・オーディオ大放談」に清原さんがゲストで収録に臨んで頂けることになっています。テーマはズバリ!「逸品館 清原さんが選ぶナンバーワン真空管アンプはこれだ!」。三極管シングル/プッシュ。多極管シングル/プッシュの音の違いを清原さんがどんな言の葉に託すのか…興味は尽きません。そしてもう一本はいつものTさんと一緒に真空管プリアンプの比較試聴。テーマは「あなたはプリ不要派?必要派?…真空管プリの魅力に迫る」。古くて新しいプリアンプの意味について考えます!こちらも実に楽しみです!!




# by audiokaleidoscope | 2017-05-24 16:07 | オーディオ | Comments(0)

(5/14)アニソンHi(ゲスト編)+各社ブース訪問

OTOTEN二日目は先ずMUSIC BIRD注目の新場組"アニソンHi"のゲスト。アニソン知識も経験も浅い私ですが、パーソナリティ野村ケンジさんのレギュラーOAは毎回欠かさずエアチェックしていて、野村さんからアニソンの魅力を引き出す役目を仰せつかったと理解して臨んだ収録でした。
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この番組にゲストとして参画させていただいて、実は最後にどうしても申し上げたいことがありました。ピュアオーディオからの若者離れに対する危惧が業界全体の大きな課題となっている現状のなかで、ハイレゾ配信チャートを見るとトップランキングの1/3(以上)をアニソンが占める事実を私たちモノづくりに携わる者ならびに業界はどう向かい合うべきなのかという点についての問題提起でありました。

つまり音楽ジャンルとしてのアニソンは完全に一つの極めて大きな市場を形成しているということ。そして(これは想像ですが)我々世代が嘗て"ザ・ベストテン"を観ながら応援したアイドルのような存在としてアニソンを歌うアーティストが若いファンに注目されているのではないか?、という視点です。決してキワモノではない、その魅力に私たち関係者自身が注目しなければなりません。更に言うのであれば、ピュアオーディオ的に満足できるアニソンが極めて少ないという事実にも注視が必要です。ヘッドフォンあるいはミニコンポで聴かれることを前提にローレベルを持ちあげた分、ピークがコンプレスされた(ダイナミックレンジ的に狭い)音源を幾らハイレゾにリライトしたところで音質が良くなる訳では決してありません。

演奏的には一流スタッフを擁する運営側には是非音源クオリティの充実を期待したい・・・ピュアオーディオで永年の経験と知識を有する沢山の関係者がそのオファを待っています、というメッセージをお伝えすることがオーディオ屋としてこの番組に参画する私の最大の動機でありました。

収録前後は少し時間があったので、出展者ブースをお訪ねし、沢山の仲間や先輩と情報交換させていただきました。幾つか印象に残ったブースをご紹介しておきます。まずはセミナー系から。
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音元出版のデモでお見受けした岩井喬さん。テーマは「アナログVSハイレゾ 洋楽からアニソンまで」。CDリッピングとハイレゾとアナログを同タイトルで比較されていました。
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ステレオサウンド社のデモは「究極のアナログチェックディスク体験!」。ミキサーズ・ラボ CHECKING DISC BY MUSICをメインに取り上げて頂いて嬉し恥ずかしのひと時。プレゼンターはレジェンド内沼さんと小原由夫さん。
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そして今回一番興味を持っていた日本音楽スタジオ協会セミナー「ハイレゾ録音製作現場の最前線を伝える」。スタジオの環境そのものをホールに持ち込んで現場の最前線の音を聴かせるというもの、演者は高田英男さん。内容は6月9日/16日の「真空管・オーデイオ大放談」でも放送されますので、是非お聴きください!高田さん命名の「スーパーハイレゾ」(384k/32bit.11.2MHz/1bit」の超絶高音質をお楽しみいただきたいと思います。

物販系では
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電波新聞社の大橋さん。私たちクラフト系には懐かしくも新しい「電子工作マガジン」など、ここでしか買えないバイブルがいっぱい。
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こちらはステレオサウンドのブース。CHECKING DISK BY MUSICも販売好調とか!

続いては各社のデモブース。
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ロッキーインターナショナル/AIRBOW/TADのブース。爆音系"音のびっくり箱"的なデモが多かったなかで、或る意味一番分かりやすく、丁寧に音出ししているのが印象的でした。
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最近どの真空管系オーディオ誌をみても表紙になっているCSポート"212PA”
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ペア500万という価格も然ることながら灯台のようなSTC 4212Eの存在感が凄い。スイッチング電源で4212Eを駆動しているところがまた凄い!
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一転ちょっとホッとするラックスマンの管球アンプ群。50年前と何も変わらない安心感がありますね。
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SPECのブース。ここのIさんとは嘗て復刻版PE-101Aで苦楽を共にした間柄。エレガントでナチュラルなサウンドが良かったです。
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こちらはPanasonicさんのブース。新製品SL-1200Gの音を聴こうと大挙してお客さんが詰め掛けていました。1200Gのパーツ展示は壮観!!Technicsブランドが還ってきてくれて本当に良かったなあ!という気持ちになった方も多かったのでは?
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こちらはESF(イースタン・サウンド・ファクトリー)のブース。写真では写っていませんが各種Thorens製品の展示を行っていました。こちらのSさんとも10数年来のお付き合い。みんな頑張ってます!
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そしてオヤイデ。デモはミュージックバードのパーソナリティ仲間でもある荒川(ミジンコ)さん。ケーブル屋さんだけあって装置が向こうを向いているという(笑)。荒川さんはSV-128B(KT150シングル)を使って下さっています。今度荒川さんの番組に乱入することになりました!

…そんな訳で日本最大級のオーディオイベント"OTOTEN"は実に楽しい二日間でした。既に"来年どうする?"なんてお話も出ていて、今後ますます盛り上がっていきそうな予感が…。各社とも工夫を凝らし、それぞれの持ち味を出そうという意志が強く感じられる、とても良いイベントでした。



# by audiokaleidoscope | 2017-05-15 11:59 | オーディオ | Comments(2)

(5/13))はじめての真空管アンプ選び(実況編)

この週末はOTOTEN2017での公開収録2本録り。やってきたのは有楽町の東京国際フォーラムです。
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勝手知ったる秋葉のイベントとはだいぶ雰囲気が異なるこの感じ。エントランスからしてこの規模です。例年2万人くらいの来場者があるとのこと。国内・海外の主要オーディオブランドが一同に会するビッグなイベントです。
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国際フォーラムの4階から7階までを借り切って開催されるOTOTENですがMUSIC BIRDブースは個室でなく7階のオープンスペース。事前のお話では音響的にかなり厳しいかも?…ということでしたが、搬入時に色々とセッティングを工夫して納得できるレベルにまで追い込むことが出来ました。
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今回のテーマは「はじめての真空管アンプ選び(実況編)」。オンエアを聴いて下さっている方に対しては実際の製品を見て、実際の音を聴いていただくことを目的とし、初めての方には真空管アンプの四類型(多極管シングル,三極管シングル,多極管PP,三極管PP)の違いを感じていただくことを目指しました。

この手のオーディオイベントでよくある"爆音系 音のびっくり箱"的デモでなく、日頃家で聴く音量に近いヴォリュームで、常識的な価格で楽しめる"リアルオーディオ"の魅力の一端がお伝え出来ればと考えて臨んだ公開収録でありました。
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今回時間が1時間と通常オンエアの半分しかなかったので、ホンの触りの部分しかお伝え出来なかったかもしれませんが、それでも聴いて下さった方からは「随分アンプによって音が違うものだということが分かりました」というご感想や「こんな場所でシングルが実用になるのか…と思ってたけど全く問題ありませんでしたね」というお話を頂けて、ちょっとホッとしているところです。

半導体アンプの時代になって約40年。その歴史は特性競争の歴史でもありました。その結果、電気的特性を向上させることに腐心する余り、悪いところを押さえ込むことが優先され、よいところまで抑え込まれてしまって。次第にオーディオが外見と価格のダイナミックレンジは拡がったものの、その個性や楽器的魅力が次第に損なわれてきた側面もあったのはないかと思います。世の中に完璧なものは一つもない…悪いところを減点法で抑えるのではなく、良いところを使う我々自信が引き出す…その真空管アンプの楽しさの一端がお伝えできたのであれば、これ以上の歓びはありません。
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ゲストのTさんにはユーザー代表として今回も色々なお話をして下さいました。Tさんがいると1+1=3になる…そんな感じ。いつも真空管アンプを使う皆さんと共にありたいという、その気持ちを今回の公開収録でも感じて頂けたら嬉しいなあと思っています。

明日の公開収録は"アニソンHi"のゲスト。大家野村ケンジさんからオーディオ屋の立場でアニソンの魅力を引き出すことが出来たらなあ、と思っています。テーマは「水樹奈々を語る」…サテどうなりますことやら(笑)。実に楽しみです!



# by audiokaleidoscope | 2017-05-14 05:55 | オーディオ | Comments(0)

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