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仲間との楽しいひと時

最近はなかなか試聴のお相手をする時間がとれなくて四苦八苦していたのですが、今日は滋賀のKさんとお友達3人が遊びにいらっしゃいました。年に1~2度、定期的にお会いする素敵な仲間たちです。毎回様々なテーマで実験をしながら音の変化を確かめつつ楽しんでいます。

今回はまずフォノEQの試聴から。既にSV-310EQ(オールWE)をお使いのKさんですが、サブのフォノEQを物色中なのかフェーズメーションのMCトランスを持参され聴き較べようということになりました。
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カートリッジはSPU。左はSynergyで右が#1S
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ターンテーブルは2Xperience。大ヒット御礼!

最初に登場したのはSV-396EQ(WE396仕様)。CR型フォノイコライザーで橋本HM-3(2個)とGE5670Wを標準で採用しているハイコストパフォーマンスモデル使用ですがKさんのご希望で今日は真空管をWE396Aに換装してみました。
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これが標準5670W。素直な音色の良い球です。
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そしてこちらがWE396A。WE最後期の球の一つでデートコード1983年の第一四半期のロットです。WE396A仕様はGE5670W仕様と比較すると重心の低さと中域の密度感に違いがあり、どちらかいうとワイドレンジ指向のヴォイシングを行ったS396EQにヴィンテージ的な薫りが乗る感覚。
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ボンネットを外してWE396Aを眺めた写真です。私どもではご希望のユーザーさん向けに在庫も保有しておりますので396EQの音を更にグレードアップされたい方は是非ご連絡下さい。今はそんなに高くありませんが流通在庫は非常に限られていますので狙い目の球の一つです。

この芳醇な味わいを堪能したあとMCトランスをKさんのフェーズメーションT-500に替えてSV-396EQのMM入力で聴き較べてみます。フェーズメーションの清冽で涼やかな音は以前の収録で体験済ですが、その立ち上がりの良さと音の明るさは比類ないものでした。低域の制動の緩やかさはSPUとの相性かもしれませんが半導体アンプユーザーの方にもお奨めできるトランスです。超高級ブランドとして知られるフェーズメーションとしては価格も良心的です。
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これがフェーズメーションT-500。この聴感上のSNの高さは私どもにとっても目標の一つ

次に聴いたのは後継機へのバトンタッチを控えて完売間近となったSV-722EQ(マッキンタイプ)。管球プリの名器マッキンC-22のNFイコライザー回路を移植し国内某大手ブランド採用のMCトランスを内蔵した単体フォノですが、SV-396EQとは打って変わったNF型ならではの骨格感のしっかりしたアメ色の音が現れました。ジャズ,ロックや70年代クラシックを聴くにはこれ!という方が多いのも納得のジューシーなサウンドです。これもT-500を使ってMM入力で聴くと丁度いい塩梅の中庸さが現れてKさんも相当気になったご様子でした。

もう一つの今日のテーマはSV-8800SEの出力管による音の違い。
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今日聴いたのは6550,KT88,KT90,KT150の4種類。最初に登場はやっと在庫が安定してきたKT90少し前に詳報した通り、KT88の上位球というよりスーパーEL34ともいうべきそのリッチでガッツあるサウンドは実に刺激的です。対してGold Lion KT88はクリアで抜けの良さが際立つ表現。そしてGolden Dragon6550Cは繊細で優しさのあるニュートラルサウンド。何でも聴くという方は6550が実は一番フィットするかもしれません。Tung Sol KT150は6550にたっぷりとした量感を加えた音のつながりの良さが魅力です。

同行のYさんは”次は8800SEのKT150!”と仰っておられましたし、Sさんはその場でKT90をマッチドクワッド(4本組)でオーダー。音像派の方にはKT90,響き派の方はKT150というところでしょうか。どうして球でこんなに音が変わるんでしょうね、と仰っていた皆さんでしたが、それも真空管アンプならでは…まさに楽器のようなカレイドスコープ(万華鏡)です。

最後にオマケ。
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デジタル伝送で音の良い順に並べるとAES/EBU > 同軸 > 光 というのは経験のあるオーディオ愛好家の皆さんならよくご存じのことですが、MUSIC BIRDチューナーの光出力を同軸に変換してSV-192PROに送ったところ16bitが24bitになったのと同じくらいの変化が。例えて言えばよりアナログライクな厚みが感じられて実に満足度の高い結果が得られましたのでご報告。是非お試しを!




by audiokaleidoscope | 2018-08-24 19:41 | オーディオ

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