(3/17)IさんのSV-9T SE完成レポートとJENSENアップグレード

今日は東京のIさんから届いたSV-9T SE完成レポートとカップリングコンデンサーのアップグレード(JENSEN)、そしてモノづくりの素晴らしさについて…。

SV-9T SE 完成のご報告です。組み立てはあっという間に終わってしまいました。
楽しい時間はあっという間でした。
でも・・・感動しています!このアンプ凄いです。

1628もかなり感動しましたが、ある意味それ以上かもしれません。
こんな事言って失礼かもしれませんがそれほど期待していませんでした。
小さいスピーカー鳴らして楽しもうと思っていたのですが、20cmフルレンジをグイグイ鳴らしています。それになにより良い音です。
重みのある低音も、予想以上に抜ける高音も実際聴いてみてびっくりです。
試聴会で聴いた事はありましたが、こんなに良いイメージはありませんでした。
大型のフロアータイプには向かないかもしれませんので試聴会での出番はないかもしれませんが、試聴コーナーを作って近くで聴く事ができれば皆びっくりするはずです。でも…皆には知ってほしくない…一人でにんまりしながらこっそりと楽しみたい、そんなアンプです。

そこでご提案したのが更なる音質向上のための決まり手!カップリングコンデンサーのJENSEN化です。改めてのご案内になりますがJENSEN(デンマーク)は(高級)真空管パワーアンプ用のカップリングコンデンサーのデファクトスタンダードとして広く採用されるようになってきました。
JENSENを始めて知ったのは15年ほど前で、当初はホームページには上げず、お問合せ都度ご案内させていただいてきたのが口コミやブログなどで徐々に広まり、オイルコンの最高峰の一つとまで言われるようになってきました。ハイグレードアンプばかりでなく最近はエレキットのTU-8340SVなどでも設計時点でカップリングコンデンサーをアップグレードすることを想定するようになりましたし、Iさんのように小型で廉価帯アンプにもJENSENを使う方がどんどん増えている状況です。音のキモといわれる出力トランスとカップリングコンデンサー。トランスを替えるのは大変ですがカップリングコンデンサーは手軽にアップグレード出来ますから未体験の方は是非!

ちなみにJENSENには錫箔と銅箔の二種類がラインナップされています。物理サイズとしては錫の方が若干小さめといえるでしょうが、いずれも通常の容量のカップリングコンデンサーの数倍のサイズですので、交換される前にサイズ的に入るかどうかの検討は必須でしょう。コンデンサー本体の両側から出ているリードはいずれも銀線で錫/銅共通ですが音は異なります。敢えて言えば繊細感重視の方は錫,力感重視の方は銅を選ぶと良いでしょう。

ここで少しおさらいをさせていただきますと本来カップリングコンデンサーは電気的にノンポーラー(無極性)ですので、電解コンデンサーのように遵守しなければならいプラスマイナスの極性はありません。一方でJENSENはメーカー推奨の取り付け極性が明示化されています。具体的にはケースを見てマーカー(黒線)のあるほうが前段プレート側、言い換えればマーカーなしのほうが後段グリッド側ということになります。
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これを模式化してみたのが上の図です。簡単に言えば信号の流れをイメージして上流側がマーカーあり、と覚えていただくといいかもしれませんね。ちなみに逆付けしても電気的な問題は起こりません。
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Iさんから届いた美しいワイヤリングのSV-9T SE/JENSEN仕様の写真です。その後、Iさんから再びメール。

コンデンサーを交換して、2日間、数時間聴いてみました。いいですね! 音が纏まって来ました。
高音質なソフトを聴いていると楽しくて・・・全ての音が瑞々しいです! 大音量で聴きたいです。 でも自宅だと大きな音が出せなくて・・・音場の奥行き感、空間まで分かるようです。
低音から高音までフルレンジでこんな音が出るなんて感動です。
1628と良い勝負でしょうか?

…その昔、旧店主日記でこんなことを書いたことがあります。

2009/9/23 「作ること=感謝すること」

今まで何度も申し上げてきたことでありますが、何故私どもが「キット屋」なのか・・・モノが大量に生産され、大量に消費され、或るときから大量に廃棄される事が当たり前になってしまった世の中・・・「修理するなら新しいのを買った方が安いですよ」と平気で言われてしまう世の中で、自分が手を汚し苦労しながら一つのモノを作り上げるということが如何に大切であるか(逆に言えば如何に現代社会から欠落しているか)を感じて頂きたいからでもあります。

木工をやったことのある方であれば板一枚を真っ平にカンナで仕上げることが如何に難しいかを知っているでしょう。私の祖父は宮大工でありましたがいつもカンナ掛けの難しさを説いていました。また毎日当たり前に食卓に出てくる食事を作るのに奥さん,お母さんがどれだけ心を砕いていらっしゃるか考えたことがあるでしょうか。目に見えないところで栄養のバランスへの配慮だけでなく、温度や味付けなど目に見えない様々な思い遣りが込められている筈です。

またその昔、子供だった頃の自分がキャンプで作ったカレーがショビショビで御飯に芯が残っていても「美味しいなあ」と思われたに違いないのは何故でしょう。そこには必ず自分を含めて人の努力と結果に対する感動や感謝の念があるからです・・・何でもお金を出せば買えて、お金さえ出せばお客さまで、小さなこと一つにも色んな他人の叡智や苦労が沢山詰まっていることが分からないから他人への感謝や感動の気持ちがどんどん失われ、理解出来ない犯罪や事件や嫌がらせが起こる世の中になってしまったような気がします。

Iさんのレポートから改めて「作る」という行為の素晴らしさに想いを致すことが出来ました。Iさん、どうも有難うございました!!



by audiokaleidoscope | 2017-03-17 11:31 | オーディオ | Comments(0)

本ブログ掲載内容は私人の見解であり、(株)サンバレー(ザ・キット屋)の立場,戦略,意見を代表するものではありません。


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